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北斎の浮世絵世界がゲームで動く! 波乗り浮世絵ゲーム『うきよウェーブ』レビュー

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葛飾北斎などをはじめとした浮世絵の世界がそのまま動く、驚きの和風アクションが登場した。
その名も『うきよウェーブ』。
葛飾北斎の『神奈川沖浪裏』をモチーフとした波がいきいきと動くことに驚きつつ、波の上をツーっと滑り、ざばんざばんジャンプする気持ちよさをぜひ味わって欲しい!

冒頭でも書いたが、本作の魅力は浮世絵をモチーフとした世界の中で遊べることにある。
この波の浮世絵具合と言ったら、他のゲームでは見られないほど。止め絵で見てもいいのだが、動画で見ると魅力は倍率ドン。
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最初のステージこそシンプルな浮世絵テイストだが、ステージが進むと北斎以外の浮世絵ネタも混ざり始め、ダイナミックな見た目の面白さも出てくる。
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▲北斎以外の浮世絵も混じり始める。

極めつけは壇ノ浦ステージで、琵琶の音をバックに亡霊の魂をためては扇を射貫くギミックが最高に雰囲気が出ている。もはや葛飾北斎とは何なのか……と思ったが、ステージの空気は最高。
この時点で雰囲気点500点。
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これだけでも十分良いのに、ゲームも楽しめるから嬉しい。
本作のゲーム部分は、左右のドラッグで波の上をツーっと滑って移動し、波が形作るジャンプ台から飛んで波から波へ飛び移るアクションゲームとなっている。
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波は時間と共に画面の下の方へ移動し、キャラクターもそれに伴って下に移動する。
画面下に落ちてしまうとゲーム終了になるので、うまいことジャンプして波から波へと飛び移るゲームとなっている。
時間の経過と共に波が降りるはどんどん早くなり、キャラクターが波に負けたときまでにとったアイテムと波に乗った回数で得点が算出される。
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このようなシンプルな内容ではあるが、360円でアプリのフルバージョンを購入するとゲームはかなり楽しい。
無料で遊べる最初のステージこそ左右移動だけなので「ふーん、浮世絵で遊べてすごいね」で終わるのだが、有料版のステージはかなりイケている。
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2ステージ目では、左右移動に加えて上スワイプで“ショートジャンプ”する要素が加わり、アクションが楽しくなる。クジラの潮に乗ったり、素早く移動して漁師の傘を盗むギミックも面白い。
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3ステージ目の赤富士では浮世絵の有名人(?)タコが登場したり、トビウオや鯛が舞い踊る。
画面はこれ以上なく賑やかになり、同時に魚を連続で取る“コンボ”要素が加わって、リスクを取るほどに得点が上がるようになってくる。
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ラストの壇ノ浦では、亡霊の魂を貯めてから船に掲げられている扇を落とすと、貯めた魂の数に応じて一気に得点が増える。魂を貯めるほど得点が一気に増えるカタルシス……(でも難しいからため込んだまま倒れることも多い)。
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見た目のインパクトの面白さをだけでなく、順を追ってやることが増え(そして各ステージ攻略方法が変わる)、段階をおってゲームが面白くなる作りにはお値段以上の満足がある。
また、やり込んでみると古のアーケードゲーム化のように隠し要素が多く、やり込み甲斐もある。
ちょっと気になったのは、無料で遊べる最初のステージが少しプレイの魅力に欠けること、そして360円で完全版を購入するとその瞬間に全キャラクター・全ステージが遊べるようになってしまうことだろうか。
良心的とも言えるが、「●●で××点とったらステージ3解放」とか、「この条件を満たせ!」というような機能も欲しかったとは思う。

とは言え、見るだけでもインパクトがあるビジュアルに十分遊べるゲームがついてくるのだから『うきよウェーブ』は十分すぎるほどお得なゲームだ。
まずは無料部分でこの魅力を味わって欲しい。

評価:8(かなり面白い)

ゲーム概要
浮世絵のビジュアルが動くストイックな波乗りアクション

おすすめポイント
浮世絵世界がそのまま動く
順を追って面白くなっていくゲーム

注意点
課金しないとあまり面白くない
ストイックすぎるスコアアタックゲーム

アプリリンク:
うきよウェーブ (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)

開発:Ryuji Kuwaki(日本)
レビュー時バージョン:1.1
課金:完全版(360円)
公式ページ:http://kuwa8128.hatenablog.com/
ライター:ゲームキャスト トシ

動画: