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テキストに込められたゲーム機魂。良質カジュアルPRG『勇者のくせにこなまいきだDASH!』レビュー

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破壊神になって魔王を助け、勇者たちを返り討ちにするユニークな戦術ゲーム『勇者のくせになまいきだ』シリーズ。そのスマホ作品が『勇者のくせにこなまいきだDASH!』(以下、ゆうこな)である。
開発はなんとプレイステーションで多くのヒット作を出してきたソニーお抱えの開発スタジオ、SIEジャパンスタジオ。
その甲斐あってか、ゲーム機から続くシリーズのテイストを継承し、ゲーム部分も面白く、課金の必要を感じずに遊び続けられる……と思ったら、元々PS Vita作品のリメイク。そりゃ、ゲームの土台はしっかりしているわけだ。

『ゆうこな』は、魔王を捕まえようとダンジョンに挑む勇者と戦い、魔王を守るパズルバトルゲームだ。魔王はすごく弱く、勇者が魔王の元に到達した瞬間に生け捕りにされてしまう。
そこで、破壊神であるプレイヤーはマッチパズルで魔物を召喚して戦うのだ。

本作はスタミナ制を採用しており、ステージを選択してスタミナを消費すると勇者が登場して戦いを挑んでくる。中には(というかほとんど?)何かの作品のパロディだったりして、マニアックなネタを見つけては楽しめる。
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さて、バトル画面下半分にはブロックが大量に並んでいて、ここがプレイヤーが操作するパズル画面になる。プレイヤーがタッチしたブロックは消え、残りのブロックは少しぐらついた後で上から下に落ちる。
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▲たまに光る栄養ブロックが出現し、栄養ブロック消すとただ消えるだけでなく周囲の魔物ブロックをレベルアップさせてくれる。

その後、縦か横に3つ同じ魔物ブロックが並んでいるとその魔物が画面上に召喚されて勇者に攻撃を仕掛ける。
また、ブロックは消えるときに1つ上位の魔物ブロックを1つ生成するので、どんどんブロックを消すことでより強力な魔物を召喚できる。
なお、最上位の★5魔物を召喚したときは魔物ブロックが生成されず、お邪魔ブロックや砂のブロックが消える。
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勇者側もただ進むだけでなく、一定回数ブロックを消すたびにお邪魔ブロックを送り込んでくる。
お邪魔ブロックは魔物ブロックを消すときに隣接していると消えるが、直接消すことはできない。考えなしに適当に消していると、お邪魔ブロックで埋まって何にもできなくなることも。
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▲灰色がお邪魔ブロック。壊せない。

……というか、普通にプレイしていると中盤からはお邪魔ブロックが送り込まれまくってすぐに詰まる。
ここで重要になるのが連鎖コンボを利用したフィーバーと、魔物のスキルだ。
本作では連続でブロックを消すとコンボが発生し、一定数のコンボを決めるとフィーバー状態になって一定時間勇者が進行を停止し、ブロック消し放題になる。
また、魔物を一定数消すと画面中段のスキルボタンを押せるようになり、魔物に応じた特殊効果を発生させる。
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▲アクティブ連鎖要素があり、ブロックがぐらついているときにスワイプで左右のブロックを動かし、無理やりコンボを作ることも可能。コンボは画面内にぐらついているブロックがある限り継続する。

これらの能力を駆使して、ダンジョンにやってきた勇者をすべて倒すとステージクリア。
最後に倒した勇者を捕虜にしたり、宝を手に入れたりできる。この宝や勇者を元手に魔物を強化し、さらに手強いステージに進み……と、あとはもうお約束のパターンが待っている。
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さて、このパズルバトルの評価だが、王道のマッチパズル+バトルとして仕上がっていて面白い。
ブロックの消え方も気持ちいいし、どんどん消すとそれだけで爽快。
バランス的に見ても中盤からはなかなか白熱するし、ガチャ運に関係なく(コンボを頑張りまくれば)クリアまでもっていけるはずだ。
演出も、難易度設定も、さすがSIEジャパンスタジオという出来で、これ単品でカジュアルゲームとして楽しい。

さらに、元ゲーム機ならではのおもてなしというか、全体に『勇者のくせになまいきだ』テイストの演出も楽しめる。
まず、魔王の小物っぷりと異常なハイテンションが楽しい。勇者を倒せば喜び、ステージをクリアすればトラの威を借りて強気なセリフを吐き、いちいち反応が小物可愛い。
一番感心したのは、プレゼント受け取り時のメッセージだろうか。ステージクリア報酬の課金アイテムをメニューから受け取るときにも物語にかかわる(些細だが)メッセージが語られるのだ。単に無機的な報酬としてではなく、メッセージと共に渡されるところに魂を感じた。
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退屈なチュートリアルも、魔王のセリフがコミカルなので楽しく進められる。過去作と同じく魔王は魅力的だ。
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また、魔物図鑑の魔物解説がいちいち面白くて、これを見るのも楽しい。魔王や図鑑のテキストが本編かというぐらいよくできている。
『ゆうなま』ファンであれば、旧作で利用されていた音楽も楽しめるだろう。
大きく目につくのはUI的な欠点(採掘時に勇者の能力がわかりづらいとか、バトル時にパズル画面以外目に入らないとか)だが、それも許せる欠点だ。
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課金要素はガチャや時間短縮、スタミナ回復など。独特なのは勇者を働かせるためのオプションだろうか。
勇者は捕まえた後に採掘場に送ると、一定時間後にランダムで新しい魔物の卵や成長素材を得られる。
このとき、強力な勇者ほど良いアイテムを持ってくるが、採掘にも時間がかかるようになっている。この時間を短縮できるのだ。
また、採掘場は2つしかないが、魔王石を支払えば一定期間枠を増やすこともできる。

ただ、先に書いたとおり課金の必要性はまったく感じない。
ひたすらにステージを攻略するだけの展開には飽きるが、バトルもテキストも十分すぎるほどに楽しめるので、プレイ中は「ガチャをなくして売り切りで設計しなおせば……」などと思ってしまった。
元よりゲーム機で配信されていたものが土台なので「面白いけど、課金欲をそそらないゲーム」になっており、普段ソーシャルゲームをしない方でも「ストーリーの区切りまでカジュアルゲームを遊ぶ」スタンスでスタミナ回復しまくって(ご丁寧にスタミナ回復用の銀の石が大量に手に入る)遊べば、ストレスなく楽しめるはずだ。
もちろん、飽きなければ『パズドラ』系ゲームを遊ぶようにずっと遊び続ければいい。
ある意味、カジュアルゲームとしてはストーリーの区切りがあり、その後も遊べるステージが提供される今の形は理想のオンラインゲームなのかもしれない。

評価:7(要チェック)

おすすめポイント

爽快パズルバトル
魔王のセリフや、図鑑のテキストが作りこまれている
リセマラも課金もなく十分楽しめる

気になるポイント
ゲーム機的な展開のメリハリはない
UIが悪い、しばしばバグに遭遇する

アプリリンク:
勇者のくせにこなまいきだDASH! (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / Google Play)

開発:SIEジャパンスタジオ(日本)
販売:
フォワードワークス(日本)

レビュー時バージョン:1.0.3
課金:魔王石(ガチャ、時間短縮、スタミナ回復などに使用)
公式ページ:https://www.yuukona.com/
ライター:ゲームキャスト トシ

動画:

 コメント一覧 (6)

    • 1.
    • 2018年02月19日 00:07
    • 音楽が死ぬほど懐かしかった。
      スマホでも本編移植できると思うんだけど、してくれないかなー
    • 2. ななし
    • 2018年02月19日 01:24
    • 元が600円の買い切り版をソシャゲ仕様にした作品だから、ソシャゲで金稼ぐための後付け要素なくてもプレイはできる
    • 3. 名無し
    • 2018年02月19日 02:09
    • 昔のRPGのような音楽が大好き
      パズルも楽しいただ時限式のイベントダンジョンが煩わしいけどまあまあまあ
    • 4. ななし
    • 2018年02月19日 02:51
    • これ下画面のパズルに集中したいのに、モンスターが勇者と戦ってる上画面も見たいジレンマを感じる
    • 5. 7サムライ
    • 2018年02月19日 08:52
    • 本家ガラケーでやってたが、パズルゲーは悪くはないと思う。ただやはり欲を言えば、あの勇者達を罠にハメるために奮闘する面白さを味わいたい。
    • 6.  
    • 2018年02月24日 01:10
    • >>魔王や図鑑のテキストが本編かというぐらいよくできている。

      というか、ほとんどpsp時代のテキストをそのまんま持ってきてる。

      懐かしいっちゃ懐かしいが、正直手抜きでは…

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