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小島秀夫監督をうならせた漫画パズルが正統進化。『FRAMED 2』レポート #BitSummit

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普通は常に同じ展開の読み物である漫画。その漫画のコマを入れ替えてストーリーを変えられたら面白いのではないか……そんな発想を実現した漫画パズル『Framed』。
その新作となる『Framed 2』をインディーゲーム博覧会BitSummit 5thでプレイしてきたので感想をお伝えしたい。
結論から言うと、ゲームは正当進化を果たしており前作のファンなら満足できるものとなっていた。

基本的なシステムは前作から変わっていないのだが、Framed 2はアートが完全にパワーアップしていた。
水の動きや灯りの揺らめきなど、コマを彩る演出が現代のスマホの性能に合わせて美しくなっていたのだ。
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要所に挿入されるムービーシーンも映像クオリティが段違いに上がっていた。
漫画も絵や演出が良くなれば面白くなるように、演出が良くなればFramed 2のゲームも面白くなる。正統進化だ。
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そして、システム面に目を向けると「コマの再利用」要素が追加されていた。
たとえば、下の場面。今は南京錠を見てからハンマーを用意しているが、ハンマーのコマ→南京錠のコマと流れるように入れ変えると、南京錠をハンマーで叩けそうだ。
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目論見通り、コマを入れ替えるとハンマーで南京錠を叩けたが、まだストーリーは先に進まない。
南京錠が完全に破壊されていないからだ。
そのとき1度使用したコマに矢印が表示され、もう1度コマを入れ替えられることが示唆される。
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もう1度コマを入れ替えると、主人公がハンマーをもう1度振り下ろし、南京錠が完全に壊れた。
漫画で同じようなコマを繰り返す演出があるが、そう言った演出をゲームでも楽しめるわけだ。
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ゲーム部分は以上だが、会場でプレイしてもう1つ良かったことがある。
それは、会場でレコード盤から音楽が流れていたことだ。レトロな音を奏でるレコード盤の音は、ノワールものの空気を最大限に高めていた。
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単にゲームが遊べるだけでも楽しいが、ゲームに寄り添った演出があればさらに楽しくなる。
Tokyo Indie Festの『From_.』もそうだったが、イベントでこう言った仕掛けがあるとより楽しめ、作者の「プレイヤーをもてなす心」が伝わったブースだった。

アプリリンク:
FRAMED (itunes 480円 iPhone/iPad対応)

動画: