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野性味とバランス良く展示されるゲームが魅力。Tokyo Indie Festの感想

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インディーゲーム博覧会「TOKYO INDIE FEST」に1人の客として行った感想は、「良かったな」だった。
Tokyo Indie Festは告知が遅かったこともあり、入ってみるまではイベントに不安があった。
しかし、実際に行ってみると楽しかったので、とりとめもなく感想を書いておく。



まず、イベントとして馬力を感じた。
ビジネスデーの1日でゲームを作って展示するコーナーがあったのだが、そのコーナーの野性味がまず良かった。
バナナで遊ぶゲーム筐体は行列が尽きず、遊べなかった。
この筐体でバナナをいじると、誰もが笑うのだ。
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ゲームはできなかったが、バナナ回路の説明を受けることはできた。クレイジー。
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木造のパチンコ台とセンサーを組み合わせたゲーム。
平坦な構造と裏腹に、センサーにかかると超大音量の効果音が鳴り響き、プレイヤーの度肝を抜いていた。
その場で物理ゲームを作って遊ばせる野性味は、Tokyo Indie Festの味であった。
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1日制作のゲームではないが、会場限定でパドルコントローラー仕様尾だった『Cerulean Moon』がやたら面白かったり(ゲーム機とスマホ向けに出るときは、コントロールが変わる)、1次元ゲーム『Line Wobbler』が遊べたりと、VR以外の出し物も面白かった。
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『Unreal Life』、『常世の塔』、『リバーシクエストII』など、今回初お披露目の日本の作品も多かったし……。
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日本在住の外国人開発者の展示も多かった。
「あの超絶ゲーム、実は日本で作っていたの!?」という驚きの連続で良かった。
「俺たちインディーでスゴイゲーム作っているんだぜ」という気取ったゲームではなく、全体に「インディーで頑張って作ってます」という印象の親しみやすいゲームが多かったのも特徴か。
偏りがなく、バランスが良かったように思う。
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なお、一番遊んだゲームはタノシマスの『アカとブルー』。
このゲームだけ1時間も遊んでしまった(長居してごめんなさい)。ゲーキャス的に楽しかった・オブ・TIFアワード。
内容についてはこちらをどうぞ → 手触り、爆発、物量、すべて圧倒的! 弾幕シューティング『アカとブルー』
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▲インストもエンタメ感あふれていた

新鮮味も含めて良かったのは『AirtoneVR』 。専門学校が(学生ではない)作ったVRリズムゲーム。
ゲームキャスト的TIFアワード。



で、でもって、『
リバーシクエストII』がこの先期待のモバイルゲームアワード・オブ・TIF。
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会場の混み具合もちょうど良く、チケット2,000円はやや高いが、その分ゆったりと遊べた。一般日でもVRで結構遊べたほどである。
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▲『The Gunner of Dragoon』でドラゴン乗りました。

ただ、出店側を見てみるとモバイルはかなり明暗別れていたように思う。
『Strange Telephone』のyutaさんはグッズで既存ファンの満足を度を高めつつ、まだゲームを知らないプレイヤーにPRしていた。
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hako生活さんの『Unreal Life』は今回初出展だが、PRよりもプレイヤーの反応を見ることに重点を置いていた。
1日目のフィードバックを得て、夜中に改修し、2日目はかなり好評を得たという。
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『From_.』は、プロモーションに徹していた。暗室を利用した演出は多くのメディアの話題の種になったし、体験したプレイヤーの語り草にもなっていた。
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反面、地味なディスプレイのブースは注目を集めづらい状態になっていた。
少なくともポスターといい感じのPVは最低限、そこにさらに大画面のディスプレイなどは必須の時代になりつつあるように感じた。
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▲『リバーシクエストII』などはしっかり体験すれば記事が出ていない方がおかしいが、PVが地味に見えてスルーされたのかも。

当たり前だが、展示会前に目的を明確化して事前に準備していた開発者が成果を得られる場になりつつあるようだ。
品質改善、ファン満足度を上昇、プロモーションなど、それぞれ目標があった開発者は、それなり以上に手応えを感じているように思われた。
ゲーム博覧会が増えてきた今、ゲーム品質だけでなく、事前PRやディスプレイの工夫も必要になってきたように思う。

こういった雰囲気を感じられたことも含め、Tokyo Indie Festには行って良かった。
最初、メールが届かなかったときはどうしようかと思ったが、行って本当に良かった。
と、そうこう書いている間にBitSummit宛てに送ったメールが宛先不明で戻ってきたぞ…?
今年はとことんイベントとの縁が薄いようだが……無事プレス登録できれば、BitSummit編に続く。