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【Unite 2017 Tokyo】すべてのUnity開発者に可能性あふれる市場へのドアを。Unityが中国進出をサポート

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2017年5月8日〜9日にかけて東京国際フォーラムにて行われたUnite 2017 Tokyo。
そこでユニティテクノロジーズ・ジャパン合同会社の金田一確さんより、「中国でAndroidアプリを出す!Xiaomiストアでのアプリリリース、収益化のためにできること」というセッションについてレポートをお届けする。

 
ハードルが高かった中国へのアプリ展開が簡単に!

セッション開始と共に、「今年の7月から、Unityで開発したゲームをXiaomiアプリストアで簡単に公開できるようになる。それによって企業でもハードルが高い中国へのゲーム公開が個人開発者でも簡単にできるようになる」と宣言がなされた。
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圧倒的規模の中国市場と、立ちふさがるハードル!
Xiaomiのユーザー数は2億人。アクティブデバイスとして見たときにAndroidの中で最大の10%のシェアを誇る。
アプリリリース先となるXiaomiアプリストアは、200以上のあるAndroidのアプリストアの中でトップのプリインストール率を誇るという。
iOS・Google Play向けと同様の感覚でリリースできるのであればこの上ない市場だ。

日本に比べて圧倒的な規模を持つ中国市場だが、Android主体であり、Androidストアは200以上も存在する。
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ストアごとにビルドや決済システムへの対応があり、広告を共通して使えない。
また、中国企業でなければライセンスを持つパブリッシャーを探し、アプリを公開前には政府機関の審査を受けて許諾番号(ISBN)を約5万円〜50万円で取得する必要があるし、開発者の取り分が20%しかなく、海賊版問題がある。
これが「企業でもハードルが高い」と言われる理由だ。
が、XiaomiとUnityの取り組みによってこれらのハードルを個人でも越えられるようになる。
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Xiaomi & Unity 今回の座組みでできること
まず、EditorでXiaomiをターゲットにビルドできるようになり、Unity IAPでXiaomiストアの決済に対応するという。広告もUnity Adsが利用ができ、開発者申請、アプリ申請、契約、収益の受取り申請もすべて「Xiaomi-Unityデベロッパーポータル」で可能になる。
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ライセンスの申請はXiaomiが代行し、取得費用も当初は無料になる。海賊版がXaomi Storeにあれば削除するし、その他のStoreに存在していても対応を進めてくれるとのこと。さらに、アプリ内課金のデベロッパー利益が50%(!)になる。
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公開までの具体的なステップ
Step0: Unityのバージョン5.3以上、簡体字ローカライズを行う(政府による審査のため)
Step1: Unity IAPとUnityAdsのターゲットをXiaomiに設定して実装
Step2: EditorでXiaomiをターゲットにしてビルド
Step3: 「Xiaomi-Unityデベロッパーポータル」でアプリの申請
Step4: Xiaomiが審査を行い、承認されるとXiaomi Mi Game Centerに公開される

公開前の手続きや実績確認、収益の受取り申請などは「Xiaomi-Unityデベロッパーポータル」で一括で行える。
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今が中国市場にゲームを公開するチャンス!
2016年にXiaomiでリリースされた海外ゲームの本数は50本以下で、参入ハードルが高くチャレンジしている企業が一部しかないことが原因だと説明した。
しかしUnityを使用している方にとっては今回の取り組みによって、気軽にチャレンジできるようになる。
金田一さんは、競争率が低い早い段階にぜひチャレンジして欲しいと伝えてセッションを終えた。
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(ライター:末浪勝己)

関連リンク:
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