『SPACEPLAN』レビュー - 宇宙の謎をジャガイモで解く。壮大な映像と音楽、おバカが融合したクリッカーゲーム
- インフレゲーム
- 2017年05月06日

スマホを連打してジャガイモを生成し、惑星に打ち込んで世界を変革するSFクリッカー系ゲームが登場した。
『SPACEPLAN』だ。
アンビエントな音をバックとした壮大なSF世界。ミニマルで印象的なグラフィック。
ホーキング博士の宇宙理論をベースにしたSF浪漫あふれる世界のはずだが……登場するのはすべてジャガイモ。
科学理論を実践する手段もジャガイモ。
その生産手段はプレイヤーの連打。
『はーとふる彼氏』や『Reigns』を手がけたDevolver Digitalが販売を担当しており、そのユニークさは折り紙付き。世界観とのギャップあふれるジャガイモストーリーを楽しむ、愛すべきゲームである。
ゲームを起動すると、暗黒の空間と白いボタンだけが表示される。
この白いボタンを連打するとエネルギーがたまり……。

宇宙船の機能が復活した。ここは遙か未来の太陽系のようだ。
当面の目的は連打でエネルギーを貯め、宇宙船の機能を回復することなのだが……なぜか、宇宙船の記憶ライブラリから修復される内容はジャガイモ。
ジャガイモをエネルギーに変える方法、ジャガイモを生産する方法、ジャガイモの品種改良など、ほぼ全てジャガイモ。

結果的に、画面を連打してエネルギーを貯めて、エネルギーをジャガイモの生産に使い、生産されたジャガイモをまたエネルギーにして……ジャガイモ永久機関なSFゲームとなっている。
まあ、やることはいつものクリッカー系ゲームだ。

ただ、基本無料系のクリッカーゲームと異なり、本作には明確なエンディングがあり、ジャガイモを貯めるたびに終わりに向けてストーリーが進んでいく。
宇宙船から惑星に向けて探査ジャガイモを打ち込んで、打ち込んで、打ち込みまくったとき……驚きの真実とジャガイモだらけの理由が明らかになるのだ!

▲ジャガイモを打ち込まれすぎて白く汚染されていく惑星
そして惑星に降り立ったとき、プレイヤーはさらにおぞましき事実を知り、SF的な解決を試みることとなる。

▲着陸イベントは美しい3DCGで表現される。果たして宇宙船の扉を開けたとき、何が見えるのか…。
あまりにも唐突で(そしてSF的な)展開にプレイヤーは驚き、あっけにとられるだろう。
同時に、バカバカしさに微笑めるはずだ。
なんせ、「発射、はるかインカのめざめを夢見て」など日本のジャガイモの品種を交えたジョーク、「ドチャクソ」などスラングの混じった表現を交え、素晴らしい日本語訳がなされている。

▲日本語訳は一見の価値あり。
クリッカー系ゲームの中でも展開は早く、途中からは画面を押す必要すらなくなり、たまに一定時間ごとに起動してSF物語と素晴らしい演出を楽しむ実験的ゲームとなっている。
また、有料ゲーム化に伴って2週目の世界が加わり、原作を知っているプレイヤーもまた楽しめるはずだ(もちろん、未体験ならもっと楽しめる)。

▲2週目の世界ではタイミング良くジャガイモ砲を散布するシューティング要素が加わり、惑星が次々と変形するサプライズも。やっていることはジャガイモ散布なのに、奇妙なSF時空を探索する驚きも味わえる。
終わりのないクリッカーゲームに飽きた方や、実験的なゲームが好きな方、そしておバカなゲームが好きな方にはこのゲームをおすすめしたい。
評価:7(要チェック)
課金
なし
おすすめポイント


気になるポイント

(バージョン1.0.0、ゲームキャストトシ)
アプリリンク:
SPACEPLAN (itunes 360円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
動画:
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コメント(2)
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コメント一覧 (2)
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- 2017年05月06日 20:54
- じゃがいもがメインのゲームw(^^)
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- 2017年05月08日 05:32
- インカの目覚めはおいしいから目指してもしょうがないな