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『Entwined™ Challenge』レビュー - 元素のトンネルを精霊が舞う、スピリチュアルな音楽ゲーム

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火や水などの元素をイメージした世界を飛ぶ、美しい音楽ゲーム。それがこのこの『Entwined Challenge』だ。
発売元はソニー。プレイステーションのゲームがスマホで出ると話題になっているが、実はソニーは以前からスマホにゲームを出している。

炎のように燃える魚と、静かな水鳥の愛を描いたPS4ゲーム、『Entwined』のスピンオフ作品としてリリースされた本作は、万人が受けるゲームではない。
ただ、ハマる人はハマると思うので、説明を見て気に入ったら手を伸ばしてみて欲しい。

起動時ロゴは「Sony Computer Entertainment」。まだ、この頃はSIEではなく、SCEだった。
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そして、炎の魚と、水の鳥が絡まり合うように舞い、タイトル画面に。この演出は今見ても美しい。
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ゲームを開始すると、炎の魚が画面左を、水の鳥が画面右側を飛び始める。
目の前からは「水」のトンネルが姿を現し、魚と鳥はその中を飛んでいく。背後に鳴るのは、寂しくなるほどにシンプルなメロディのみ。
これのどこが音ゲーなのか、最初はわからないだろう。
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そうこう思いながらトンネルを飛んでいると、オレンジと水色のプレートが登場する。いよいよ、本当の意味でゲーム開始だ。
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操作は左右の指をドラッグして行う。
左の指を上下に動かすと魚が半円を描いて上下に、右の指を動かすと鳥が半円を描いて上下に移動する。
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▲ドラッグは画面端上下で。左右に動かしても反応しない。

で、これを利用して、オレンジ色のプレートに魚を、水色のプレートに鳥を重ねるだけ。
うまく重ねるとスコアが増え、澄んだ音が鳴り響く。そして、この音を聞いて初めて「これは、音ゲーなんだ」と気づかされる。
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シンプルなメロディに、澄んだ音が重なると1つの静かな曲になる。
最近はやりのリズムゲームとは違うが、抽象的なイメージのトンネルを見つつ、静かな音楽で禅の境地に入る雰囲気系の音ゲーなのだ。
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▲緑のプレートが登場したときは、魚と鳥をくっつけて対処する。

ただ、そうしてゲームに没頭していても、しばらくするとその静かな空間も終わる。
少しずつ難易度が上がり、鳥と魚をプレートに重ねられなくなるからだ。3回失敗するとゲーム終了で、ゲーム終了時、一定のスコアに達していると次のステージが遊べる仕組みとなっている。

ステージは、水、木、火、土、金属の5ステージがあり、それぞれに異なるエフェクトと音楽が用意されている。
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例えば、木ならば鈍い音だし、金属なら硬質で澄んだ音が鳴る。
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個人的にお勧めなのは、火。珍しく力強い音を鳴らすステージで、プレイしていると何か力がわき上がってくるものを感じるので、購入したらぜひここまで進めて欲しい。
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気になる点は、難易度。後半のステージはかなり難しく、音楽を楽しむよりも忙しさが勝ってしまう。音などを楽しむだけのモードもあれば、最高だった。
また、ゲームで高いスコアを取ると、『Entwined』の美しい設定資料画が見られる。これは雰囲気にマッチしていて良いのだが……。
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ときおり、許諾系の画像も混ざっている。なぜ、これを入れた。
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と、まあお茶目なミスもあるが、基本的には120円で、追加課金は一切なし。『Deemo』など有名リズムゲームと比べると曲数が少ないが、演出付きリズムゲームの一種と思えば十分安い。
内容が好みであれば、試す価値はある1作だ。

『アークザラッド』や『みんなのゴルフ』などのスマホ版はすべて基本無料だと思うが、ソニーには、こういった小粒な良作のことも思い出したように出して欲しいと願いつつ、この記事を締めくくりたいと思う。

評価:6(面白い)

おすすめポイント
美しくスピリチュアルな世界
静かな音楽

気になるポイント
後半は難しくて雰囲気を楽しみづらい

課金について
なし

(ゲームキャスト トシ Ver 1.0.2)

アプリリンク:
Entwined™ Challenge (itunes 120円 iPhone/iPad対応)