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盆栽を育てるように惑星を育てよう。惑星を改造シミュレーター『TerraGenesis』レビュー

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さあ、皆さん待望のゲームが登場した。この『TerraGenesis』は、長い時間をかけて惑星環境を整え、人間が住める惑星を作る育成ゲームなのだ!

え、惑星を育てたいと思ったことなんてない?
だが、そんなことは関係ない。この記事は「みんな、惑星を育てたい」という前提で書く。あなたもそのつもりで読んで欲しい。

もう、惑星開拓のイロハを知りたくて待ちきれないと思うが、心躍る惑星開拓の前に、目的地を選ぶ必要がある。
TerraGenesisには火星、金星、大気汚染の進んだ地球など、さまざまな惑星があり、惑星によって難易度も変わる。最初は初級難易度の「火星」を選ぶといいだろう。
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惑星を選んだら、次に自身の政治派閥を選択する。それぞれの派閥に政治的信条があるが、気分で選べばOK。
「我々は企業国家だ!」とか、「自然本位に立ち返る地球教団だ!」とか、ノリで選ぼう。
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一応、経済が強ければ収入が増えるがバイオマス(自然環境)の成長は遅れ、環境保護が強ければバイオマスの成長は早いが、人間の居住スペースは小さくなるなど、派閥によってプレイに変化はある。
が、どれも一長一短なので、気にしすぎてもしょうがない。
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▲一応、政治的な信条は後から少しだけ変更もできる。

さあ、派閥は選んだだろうか。ここが、新しい人類の故郷となる火星だ。
大気が薄く、極寒。さらに水もない。意外に星の描写がリアルで、見ているとSF感がある。これを見ると、開拓精神がもりもり湧いてくるはずだ。
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さあまずは入植。メニュー画面から「コロニー」を建設すると、人類の拠点が建設される。
コロニーには、火星環境を改善するあらゆる施設を建築できる。人口が増えるほど建築できる設備が増えるので、どんどん入植させて増やしたい。
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▲人口は、住居の限界数まで時間と共に緩やかに増える。

次にやるべきは、テラフォーミング資金の確保。いやだって、テラフォーミングには金がかかるから。
「基地」を建設して鉱山を作ると、現実時間の経過に応じてお金が手に入る。ここはクソめんどくさいが、通過儀礼だと思って我慢だ。
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▲鉱山はカーソルを移動させて大地の資源を調査し、画面左のメーターが緑に近い場所に建てるべし。

これで、ようやく準備完了。惑星の気温、酸素濃度、水、バイオマス(自然)を調節し、人類の住みやすい惑星を作る作業が始まる。
直近でやるべきことは、優先事項として表示されるので、最初はその通りに作業を進めれば良い。
なになに、今は「大気圧の上昇」が重要とな……それでは、火星の地に大気圧を上げる設備を作ろう。
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惑星環境の改善には相応の技術が必要なので、お金を払って研究する。
まずは、大気圧が上がる「サーマルダスト」技術を研究。研究は、現実時間で一定時間が経過すると完了する。
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なお、この研究時間はやたらに長い。課金で短縮もできるが、ちょっと落ち着いて考えて欲しい。我々は、惑星を変えるのだ。宇宙という単位の中で、4時間や8時間の待ち時間のなんとちっぽけなことか。
このゲームは、長時間かけて遊ぶゲームと割り切って、広い心で待とう。

で、研究が完了したら、コロニーに「サーマルダスト」施設を作る。施設を作るには時間がかかるが、宇宙という単位の中で、4時間や8時間の待ち時間(以下略)。
完成して、左上の統計ページで確認すると、気圧の変化が「+4/分」と表示された。そう、これで現実時間1分あたり4Pa気圧が上昇するのだ。
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1分間に+4Pa……目標は100,000Paなので、目標到達には25,000分……つまり、18日弱も現実時間で待たなければならない。
しかも、このゲームは万事に時間がかかるが、研究や建設以外の時間は課金で短縮できない。
しばらくの間は、地味に研究を続けていくしかない。ときどきランダムイベントが発生してコロニーに偉人が出現したり、独自文化ができたりするので、チマチマと惑星を覗くと良いだろう。

しかし、本当に何も変化がない。このゲーム、これでいいのか……と思いつつ、大気圧の上がる設備を建築しつづけること3日。
朝起きると、惑星の回りに雲が!大気だ、惑星に大気ができた!
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さらに2日後。地表に水がわき出る。頭頂部のハゲみたいな感じだけど、水だ。朝起きるのが楽しくなるヤツだ、これ!
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さらに翌日。酸素濃度も高くなって、わずかに緑も見えてきた。
この頃になると研究も進み、ものすごい速度で惑星の環境が改善されていく。
これだよ、これ。俺、今、惑星を育てているよ!
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そして翌日。水位が上がりすぎて、コロニーが水没。20万人以上になっていた火星の人口は、たった88人に。
やっちまったんだぜ。
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さらに翌日。反省して水位を下げすぎて、水がない惑星になっていた。緑も心なしかいびつな色。
やっちまったんだぜ。
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いやぁ、技術が進むと短時間で惑星環境が変化するので、微調節が難しい。
そして、試行錯誤すること1週間。ついに完璧な惑星になる。
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コロニービューで見ると、惑星に生活の光がともり、人類が生活しているのが分かる。
これが文明の灯だ!
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で、人口が増えると「文化」が増え、文化を貯めて惑星を地球の支配から独立させると、ゲームクリアとなる。
プレイ中、毎日たまにゲーム画面で惑星の変化を眺めるのは、盆栽を育てているかのような楽しさがあった。
ゲームのプレイスパンがとても長いので、TerraGenesisに合うプレイヤーも、そうでないプレイヤーもいるかもしれないが、この記事を見て興味を引かれた皆さんは、「惑星を育てたい」方のはず。
ぜひ、スマホの中で惑星を育てて悦に浸って欲しい。

評価:6(面白い)

おすすめポイント
長期間かけて惑星を育てる楽しさ
惑星のグラフィックがなにげにリアル

気になるポイント
ゲームはシンプル
育てた惑星を保存できない

課金
GP(研究と建築時間短縮、お金を即座に得る目的で使う。なくても問題なくゲームできる)
惑星(120円で1つ、360円で全て解放可能)

(バージョン2.9.2、ゲームキャストトシ)

アプリリンク:
TerraGenesis (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / )