線路を引いて、客を運んで、効率的な路線図に見惚れる。鉄道パズル『Mini Metro』レビュー
- パズルゲーム
- 2016年10月21日

次々と増える運送需要に対して、限られた資材で鉄道網を敷き、運送する「電車パズルゲーム」が『Mini Metro』だ。
線路を引いて電車を走らせるだけのシンプルな内容ながら、電車の経路は無数にあり、機能的に輸送を考えれば奥の深さは無限大。
そしてチャレンジを乗り越え、美しい輸送経路を作り上げると鉄道の機能美に感動すら覚える。
誰にでもお勧めできて、面白い。ここしばらくで一番はまったゲームだ。
マップ上には□や△など白抜きの図形で駅が示され、時間と共に小さい図形で客が表示される。この客を、同じ形の駅に輸送するのがプレイヤーのミッションだ。

プレイヤーが駅から駅へと指を滑らせると、カラフルなラインで線路が引かれ、電車が線路上を移動し始める。

その路線が客の目的地とつながっていると、駅で電車に乗り、目的地で電車を降りていく。
なお、直接線路で繋がっていない駅があっても、乗客は電車を乗り継ぎ、最短経路で目的地に向かってくれる。

この基本ルールがわかれば、新しい駅ができるたびに線路で結び、乗客の輸送路を作っていくだけ。
路線や電車の数、トンネルなど使用できる資材に制限はあるが、新しい路線を敷いたり、既存の線路を引っ張って経路を変更したり、プレイヤーは自由に鉄道網を敷ける。

▲線路は伸ばせるだけでなく、既存の線路も自由に変更できる。にょーんと線路を引っ張る感覚が気持ちいい。
線路はどこまでも伸ばせても、資材……電車の数は限りがある。無軌道に線路を伸ばすと輸送が滞ってしまい、1つの駅に客が10人以上とどまってしまうと即ゲームオーバー。

序盤こそ楽ちんだが、だんだんと駅が増えるにつれて資材が足りなくなり、より効率の良い路線が必要となる。
さらに、1週間の運行が終わるたび、「新しい路線」や「追加の車両」、「トンネル」などの資材を選択して補充できるので、その時々で足りないものを補充する選択眼が重要となる。

▲ステージによっては「新幹線」や、多くの客を待たせられる「乗換駅」なども。
次々と新しい駅ができる中で、乗り継ぎ経路を計算し、渋滞を作らないように路線を整備することができ、それがMini Metroの面白さの肝になっている。

適度に難しくなっていき、どんなプレイヤーも楽しい時間と厳しい時間の2つを楽しめる難易度、プレイヤーの腕が上達するほど線路が拡張されていく「上達感」、ゲーム終了時に巨大な鉄道網ができあがる「達成感」。
どれもが水準以上。

▲終了時、リプレイを見られるのも○。
PCから移植されたゲームは、「結局PCでやるのがいい」という物が多いが、タッチ操作で線を引く操作が直感的で、PC版よりも触っていて楽しいのも素晴らしい。
触って良し、遊んで良し、初心者良し、玄人良し。iPhoneを持っているなら、ぜひ遊んで欲しいゲームの1つだ。
評価:9(すごく面白い)
課金:
なし
おすすめポイント



気になるポイント

(バージョン1.1、ゲームキャストトシ)
アプリリンク:
Mini Metro (itunes 600円 iPhone/iPad対応)
あと、一番上の画像が自分のやり方とかなり似通っていて笑った。