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『ポケモンGO』のライバルは、ゲームではなかった。FacebookやYoutubeから客を奪う

『ポケモンGO』の登場で、泣きを見ているアプリはゲームではなかった。実は、LINEやFacebookなどのSNSが被害を受けていたのだ。
これは、株式会社インテージ調査レポートが明かしたもの。
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▲インテージの調査レポートより

その調査によると、『ポケモンGO』利用者の平均利用時間は1日46分。
そのうち23分は純粋に「スマホをいじる時間が増えた」ことによっており、残りの23分は「他のスマホアプリの利用時間を奪った」と考えられるとのこと。
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そして、その結果利用時間が減ったと思われるのが、LINEやYoutubeなどのSNS群だ。
反対に、TwitterやInstagramなど、大勢に『ポケモンGO』の経験を共有するSNSは使用時間が延びている。
とは言え、それ以外のSNSは総じて利用時間が落ちていることからSNSの時間を大きく奪ったのは間違いなさそうだ。
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同様に、『ツムツム』も大きく落ちているのだが、『ポケモンGO』はゲームアプリを根こそぎ倒す存在になったのだろうか?
『ポケモンGO』は毎日約10億円を売り上げており、これが他のゲームアプリをくっている数字だったら大変なことになる。
しかし、そうはならなかったようだ。

App Annieのデータ(via VentureBeat)によると、ゲームアプリの売り上げはリリース直後には落ちているが、時間と共に売り上げを戻していることがわかる。
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誰でも、新しいアプリを落とした後は新鮮さや物珍しさで他のアプリの起動が少なくなるが、意外に元のアプリに戻る。『ポケモンGO』は、そういった現象を大勢に起こしただけだった。
さらに言えば、既存のゲームアプリとは別に10億円を稼いでいるということは、10億円分ゲーム市場を押し広げたことになる。

ブームでプレイしている層は熱狂が冷めればプレイをやめる。しかし、常にその何割かはゲームの面白さに目覚め、新しいゲームを探し始め、それが新たなゲーム人口になる。
今後ゲーム業界の課題は、「増えた人口を失望させず、いかにプレイヤーとして迎え入れるか」になることだろう。
『ポケモンGO』以降のゲームプレイヤーのために、どんなゲームを出すのか。業界の動きが楽しみである。