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ガチャがないのは納得して気持ちよく買ってもらいたいから。『ブレイブキャラバン』リリース記念インタビュー

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個人的に期待しているゲームとして紹介したら、開発会社に呼び出され、『ブレイブキャラバン』を遊ばされたゲーキャス
なんだかゲームが面白かったので、そのまま勢いでプロデューサーの伴雄斗さん(左)、ディレクターの大廣将之さん(右)にゲームに関する与太話と、課金に関するお話をうかがってきた。

nama
早速ですが、お二人の経歴を教えてください。
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私は自社のゲームブランドBEEWORKS GAMESの広報やマーケティングを担当しています。
あとはなめこ関連のイベントに出たり…。
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私はグラフィッカーとしてビーワークスに入社しコンシューマゲームのグラフィック制作をしていました。
その後2010年からBEEWORKS GAMESとしてアプリゲームを開発するようになってカジュアルゲームの企画やディレクションなんかをちょこちょこ。
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『なめこ栽培キット』ですね。
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それ以外だと『砲撃王バッカス』とか。
nama
ああ、砲撃して海賊船を迎撃するディフェンスゲームですよね。見た目は可愛いのにやたら難しかった(笑)
大廣さんがコアなゲームが好きでデザインされたからそうなったのでしょうか?
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▲砲撃王バッカス。大砲の弾を撃って……。

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▲敵船を沈めるシューティング。タイミングも、球数制限もシビアだった。

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よくご存じですね。
それです。やたら難しくなった原因は彼(伴)にあると思っていて。
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私がテストプレイヤーだったんですが、テストするうちにゲームに慣れて、どんどん上達していったんですね(笑)
だから、プレイしては「簡単すぎるよ、これ」って。
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すると、「そうか、そうかもしれない。」と、どんどん難しくなって(笑)
結果的に難しくなりすぎて、誰もクリアできないゲームになってしまいました。
nama
小規模ゲーム開発あるあるですね(笑)。
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理論上はクリアできるんですよね。ここをこのタイミングで砲撃すれば、なんとかなると確認はしている。
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でもそれって、実は誰もクリアできないゲームですよね。
nama
(理論上クリアできるって、ケイブのシューティングみたいだなぁ)
ん?そういえば、自分はバッカスをクリアしていた気が……(Googleを検索して)あ、2011年5月にクリアしてました
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まさか……世界に1人がここにいたとは。ありがとうございます。
世界中でゲーキャスのトシさんと、私しかクリアしていないゲームかもしれないですね。
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世間は狭いですね(笑)
nama
これ、今でも動きますよね(DLして確認しながら)。
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実は、今でもまれに売れていて。
ファミコンで難しいクソゲーと言われている位置に、このバッカスはいるのかも知れない(笑)
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でも、あの難しさが結果的に『なめこ栽培キット』につながっているんですよ。
nama
え、そうなんですか!?
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ゲーム性を追求しすぎて難しくなりすぎた結果、ごく狭いユーザー層にしか受けない作品になってしまった、と。
その次に作った『なめこ栽培キット』は『おさわり探偵 小沢里奈』のプロモーションアプリだったのでそれではダメだと。
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▲おさわり探偵。このプロモーションのために、なめこは生まれた!しかし、今や主役を食ってしまった。

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宣伝だから誰でも分かってくれないと宣伝という役割を果たせない。ゲーム性をつけていくと誰もできなくなるので、誰でも遊べるゲームにしたんです。
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で、それから『なめこ栽培キットDeluxe』までの企画~運用を大廣がやりつつ、そろそろ「なめこ以外の柱になるタイトルを作らないといけない」ね、と。
そのあとの企画がブレイブキャラバンです。
nama
時間から逆算すると、2年ぐらい作っていた計算になりますが……それほどの力作と言うことでしょうか?
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力作はそうなんですけど、ずっと同じではなくて、まるっと作り変わった時期があって。
nama
とすると、昔はまた違ったゲームだったと?
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内容はあまり変わっていないですね。
そろそろビーワークスでもゲーム内通貨、いわゆる「宝石的なもの」を売ってマネタイズしていくゲームをつくってみようということになって、作り替えたんですね。
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端的に言うと、そういったものを扱うとバックエンドのサーバーが必要になるんですね。
ユーザーのデータを守らないといけないですし、購入履歴を保存することも必要になりますし。
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サーバーを使った大規模なアプリに変えようと、エグゼクティブプロデューサー(社長)が。
正直、「えっ!」と思ったけどね(笑)
nama
ちなみに今回、大廣さんが担当されたのは?
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企画、シナリオ、グラフィック、ゲームデザイン……サウンドと、プログラム以外全部といった方が良いですね。
nama
イラスト、大変好みです。良いイラストをありがとうございます。
しかし、万能ですね(笑)
ゲーム内容は前回の記事を見てもらうとして、一番聞きたかったのは「課金はどうなっているのか?」ですね。
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基本的には、プレイして広告見てもらう形になっています。
その上でゲームを気に入ってくれた方には、マナストーン(ゲーム内通貨)でキャラクターを買ったりしてもらいたいと思っています。
1日の無料体力回復回数が上がるアイテムとか、一定時間だけ経験値やアイテムのドロップ率を上げるアイテムなども用意しています。
nama
普通にプレイできるキャラクターと、課金キャラクターでは違いがありますか?
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差はありません。
普通にプレイしていても、メダルというアイテムが手には入って、メダルで課金と同じキャラクターを選んで手に入れられます。ガチャではありません。
nama
ガチャではないんですね。一般に、ガチャの方が儲かると言われていますが、なぜ、ガチャを採用していないのでしょうか?
悪い言い方をすると、ガチャって、不要なアイテムをプレイヤーに押しつけて金を儲ける仕組みですが、普及してしまったので入れることに文句は言われないじゃないですか。
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もちろん、検討はしました。でも「ビーワークスとしてそういったものを提供したいのか?」と考えたときに、それは違うな、と思っています。
中身を見せて、選んで、納得して気持ちよく買ってもらいたいですね。
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あとガチャってリソース(ガチャの中身)を大量に用意しないといけなかったりサービスの設計にノウハウが必要だったり、うちの規模で開発するには難易度が高そうってのもありますが(笑)
nama
儲からなそうだけど嬉しい言葉!
ありがとうございます、それでは、完成品を楽しみにしています!

と、記事が出た頃にはもう、ブレイブキャラバンはリリースされているので、この記事を見て伴さんと大廣将之さんのこだわりが気になったみなさんは、そのまま本編へどうぞ。

アプリリンク:
ブレイブキャラバン (itunes 基本無料 /GooglePlay)
砲撃王バッカス (itunes 120円)