「安くすれば買うのに」は信じられない。『ロストカラーズ/再装版』ファンだけに向けて3,500円の高額で配信開始
果たして、この挑戦は吉と出るか、凶と出るか。
自転車創業は、色の無い世界「ロストカラーズ」で、色のある人間『カラーズ』を殺す事を生業とする男を主人公としたノベルアドベンチャー『ロストカラーズ/再装版』 for iOSの配信を開始した。
そのお値段は、なんと3,500円。
本作は、『素晴らしい をもう一度/再装版』と同じく「ANOS(Advanced Novel Operation System)」を搭載しており、主人公が体験したことをキーワードとして記憶し、過去にもどってストーリーをやり直せる。
ANOSを使って過去に戻り、物語を繰り返しつつ、主人公の記憶に合わせて少しずつ変化する様子を楽しむゲームだ。
と、そこまではいつもと同じで、クオリティもやはりいつもの自転車操業。だが、今回は価格が違う。
3,500円。
なぜそうなったのかは、作者自身がタイトル: 安くして駄目なら高くするしかないという資料で語られている。
まず、「安くなったら買う」という言葉を信じて2015年4月から製品を2,800円から1,800円に(iOS版のノベルは900円になったことも)してみたものの、売り上げは逆に減ってしまったという。
安くしたらその分売れなければいけないが、販売本数はそこまで増えなかった。そこで、自転車操業は「安ければ買う」と言うプレイヤーは見かけるが、実際にはあまり買ってくれないという結論に至る。
そこで、今度は本当に自転車操業の作品が好きなファンのために、事業を継続するために高くして少数のファンに売る作戦に切り替えたのが今回となる。
個人的には、この方向は正しいと思う。
海外でも2014年頃まで、PCゲームがスマホに来るときに価格を大幅に下げる動きが多かった。
が、2015年頃から「本格ゲームが欲しい人は、価格にかかわらず買う」という結論になり、Steamのゲームは1,000円を超える価格で販売されることも増えてきた。
自転車操業のファンは、この価格にどんな審判を下すだろうか。続報を楽しみにしたい。
なお、本作には5月8日まで制作手記が付属する。気になる方は早めに『ロストカラーズ/再装版』を購入するといいだろう。
アプリリンク:
ロストカラーズ/再装版 (itunes 3,500円)