ゲームに多少の欠陥があっても、それを上回る魅力があれば良い。
この『Adaline』がリリースされたとき、操作の反応が悪く、プレイは苦行であった。が、ご覧のとおり、「萌え」ではなく、ほのぼのと可愛いイラストは単純に魅力満点。
筆者はその魅力の前に操作性の悪さが消し飛び、クリアまで一気に遊んでしまった。
そんな『Adaline』の操作性がアップデートで改良されていたと知っては、紹介しないわけにはいくまい。
ネコ耳(ピザ耳?)少女のAdalineは、ピザ専門店「PIZZA CAT」の看板娘。
しかし、ちょっと自分を美化しすぎたチラシでお店を宣伝していたためか、彼女を捕まえようとする悪人たちが現れた。
オオカミは、お城の王子の名を騙ってピザの注文をだし、配達に出かけるAalineを捕まえることにした。
そうとも知らず、注文を受けて嬉しそうなAdalineの運命やいかに……というのがストーリーのあらましである。
▲このイラストにピンときたら、すでに買って損はない
本作のゲームパートは、バーチャルスティックで移動し、ゴールを目指すステージクリア型のアクションパズルだ。
ただし、かわいい見た目に反して、ゲームは本格派のステルスパズル。
オオカミたちは素早く、Adalineを見つけるとひたすら追跡してくる。
なので、ぼんやり移動していたらすぐにゲームオーバーとなってしまう。
しかし、オオカミたちは背面と側面ならどんなに近づいても気づかない。
これを利用し、オオカミの行動パターンを見切り、ときに隠れ、視界の外をたくみに歩き、スネークばりにステルスするステルスアクション要素が本作のメインである。
ステージ上には落とし穴やレバーなどの仕掛けが配置されており、順番に仕掛けを動かすパズルとしてもきっちり作られている。
わざとオオカミに見つかり、自分を囮に落とし穴に誘いこむような頭脳プレイも可能だ。
さらに、オオカミを倒せるネコ、落とし穴から守るネコ、遠くのレバーを押してくれるネコと3種類のネコがAdalineの配達を助ける。
が、Adalineは1度に1匹のネコしか連れ歩けない。
マップ上に大勢のネコがいても、仲間にする順番を間違えるとステージクリアは不可能。
▲オオカミを倒せるネコも……。
システム面でも、ギミック面でもきっちり作られており、パズル好きでも十分楽しめる作りとなっている。
後半になると移動操作が忙しくて、移動の操作に不満を感じるかもしれないが、おおむね許容範囲内だろう。
それに、ちょっとの操作の不満ならば、ステージをクリアする度にイラストのカットや、ストーリーのご褒美で消し飛んでしまう。
Adalineがオオカミに対抗するためネコと仲良くなれば……。
オオカミはそれに対抗して、キツネやヘビを雇う。
▲争いは激しくなっているのに、イラストが可愛くて憎めない点もまた魅力だ。
そんなストーリーの演出やイラストが、ステージクリアのたびに展開される。
なんと、イラスト点数は全40ステージに対して、60点以上。1ステージクリアするたびにご褒美が用意されているのだ。
単にパズルで暇をつぶしたい方でも楽しめるし、イラストを見てピンときた方なら価格分を遥かに超えて楽しめる。
可愛いゲームが好きなら、ぜひ『Adaline』を試して欲しい。
評価:7(面白い)
おすすめポイント
ほのぼの可愛い手描きイラスト
ギミックが豊富で、頭を使うステルスアクションパズル
ゲーム中の演出も可愛い
気になるポイント
終盤は移動操作に少しストレスを感じるかも
課金
なし。
(バージョン1.01、ゲームキャストトシ)
アプリリンク:
Adaline (itunes 240円 iPhone/iPad対応)