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『Cut the Rope 2』、プレイヤーを分析して課金アイテムの価格を変えるアルゴリズムを導入し、11%も多くのプレイヤーが課金する結果に

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プレイヤーの嗜好を解析し、適切な価格で、適切な有料アイテムを提示するアルゴリズムGondolaの実験結果が海外サイトGamesBeatの記事として公開されている。
Gondolaのアルゴリズムをゲームに組み込むと、プレイヤーが必要とする有料アイテムを、プレイヤーの事情に合わせた金額で提供してくれるそうだ。

そして、『Cut the Rope 2』を使って400万人に対して実験した結果は、適切に有料アイテムを提示されたプレイヤーたちは、そうでないプレイヤーよりもお金を払い、よりゲームに熱中するという。

Gondolaは、プレイヤーのゲームプレイの頻度、1プレイの長さ、ステージクリアに使うアイテムや、どんなアイテムを見たのか、などをデータを総合し、有料アイテムの価格を決定する。

ものすごく単純に言ってしまおう。
アプリ内でゲームオーバーになったときに「コンテニューの有料アイテムを使いますか?」という表示が出て、「高すぎて使えない」と思ったことはないだろうか。
Gondolaが導入されていれば、アイテムはより安く提供される。そして、あなたは「この価格ならいいかも」とコンテニューしてしまうかもしれない。
そういった仕組みだ。

▲動画で詳しく解説されている

この仕組みは、iOSの有名ゲーム『Cut the Rope 2』で、6週間にわたって実験された。
ゲームのアクティブプレイヤーは合計800万人。その半分の400万人に対してはGondolaの使って有料アイテムの価格を変動させて提供し、残りの半分のプレイヤーには通常通りに有料アイテムが提供した。

すると、Gondolaを使った側は11%も多くのプレイヤーが課金し、アプリを始めてから10日後も遊び続けている割合が9%も増えたという。
つまり、より課金し、より長くゲームを遊ぶようになったのである。

『Cut the Rope 2』のような世界的ヒットゲームがGondolaを導入し、結果を出したことでこのような仕組みはより多くのゲームで導入されるだろう。
幸いなことに、ゲーム内の有料アイテムの価格はGondolaによって安くなるそうだ。より多くのプレイヤーを課金に導くには、安い入り口が必要だからだ。

適正と思える価格で有料アイテムを買い、バリバリ楽しく遊ぶというのは健全だろう。
しかし、この状態はゲームを遊んでいるのか、遊ばされているのか……なんとも、奇妙な気持ちになる話である。