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デッキビルド系カードゲームの始祖にして頂点がiOSに登場。『Dominion』レビュー

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ゲームをプレイしながらデッキ(山札)にカードを加え、デッキを強化しながら遊ぶ「デッキビルド系」カードゲームの始祖。
2009年ドイツ年間ゲーム大賞を始め、有名ゲーム賞を総なめし、世界大会なども開かれる化け物級定番カードゲーム『ドミニオン』。

その公式アプリが登場し、3年ぶりにiOSで『ドミニオン』が遊べるようになった。

『ドミニオン』は、複数のプレイヤーが領土を巡って争うターン制のカードゲームだ。
すべてのプレイヤーは、最初に、金貨カード7枚、領地カード3枚を山札にして、そこからカード5枚を手札にとってゲームを始める。
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そして、手番が回ってくると、手札から「アクションカード」を1枚だけ使える。
アクションカードを使ったら、「財宝カード」を手札からすべて出し、財宝を合計した価値までのカードを1枚購入して捨て札に入れられる。
これを繰り返して、最高得点の領地カードがなくなるか、場に存在する3枚のカードが売り切れ(カードには購入できる限度枚数がある)とゲームは終了となり、その時点で勝利点が最も高いプレイヤーの勝利となる。
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プレイのポイントとなるのは、カードを使い切ると捨て札がまた山札に戻ること。
2周目の手札からは、前回購入したカードが加わり、手札が強化されるのだ。
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▲前回購入したカードが手札に……!

購入したカードは山札に入り、その後のプレイにずっと影響を及ぼし続ける。
そのため、1手1手、その後の展開を先読みしてカードを購入する高い戦術性が生まれる。
購入できるカードは、財宝、アクション、領土の3種類。基本的に、高いカードほど効果も良いが、それぞれに特徴は異なる。

財宝(TREASURE)カードは、さまざまなカードの購入に必要となるカード。
通常の財宝カードは1枚で金貨1枚分の価値を持つが、最大でカード1枚で金貨3枚分の価値を持つカードまで購入できる。
手札は5枚しかないので、金貨6枚以上のカードを買いたければ価値の高い財宝カードが必要となる。
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アクションカードは、プレイを有利にするさまざまな能力を持つ。
手札を増やしたり、金貨を増やしたり、敵を妨害したり、逆に妨害から守ったりと、とても強力だ。
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領土カードは、手札としては使えないが「勝利点」が設定されており、最終的な勝敗を決める。
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どのカードにも一長一短があり、購入の差異はひたすら悩む。
金貨カードはオールマイティーに強いが、アクションカードと比べるとパンチに欠けることが多い。
少なくとも、金貨ばかり購入して勝つことは難しい。

領土カードは勝利には必須だが、手札としての効果を持たないので、買うほどに山札は弱くと言える。
ゲーム終了時までは無駄なカードなので、序盤に買ってしまうと不利になることが多い。
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▲手札に領土カードが2枚!正直、何もできません。

アクションカードは強力だが、¹ターンに1枚しか使えないので、増やしすぎると手札がアクションカードだらけになり、何も購入できずにターンを終えてしまうかもしれない。
「アクションカードの使用回数を増やす」アクションカードもあるので、その欠点をカバーすることもできる。
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▲アクション回数を増やしまくると、場に20枚以上のカードを出す事も可能

が、デッキの強化に気を取られると、領土カードを他のプレイヤーに買い占められて敗北してしまう。
どの時点まで、どの程度までデッキを強化し、どこから領土を買っていくのか。
常に悩み続けながらターンを終えるゲームとなっている。
さらに、アクションカードにはさまざまな種類があり、1ゲーム内では10種類だけが購入できる。
そのため、毎プレイゲームの展開が変わり、マンネリも発生しない。
2015年の今になっても相変わらず楽しいし、これからもずっと遊べるゲームと言えるだろう。
いやー、本当に面白い。

しかし、アプリはブラウザ向けサービスをそのまま持ってきているようで、アプリ専用で作られたゲームに比べて品質が低い。
良い点は、操作性については問題なく、オンラインモードはプレイヤーが多て、マッチングも早いことか。
そして、元のゲームが良いので、遊べれば楽しい。
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▲オンラインは、設定も細かくて快適。

それ以外は、良くない。
まず、PCベースのためか通信が多く、バッテリーの消耗もとても激しい。
1人用のキャンペーンモードはオンライン必須で、勝利の演出などがとても地味(クリアしたステージ数が分かる程度で、クリアを称える演出すらない!)なので、達成感が低い。

単純にカードゲームアプリとしても、カード効果の対象となる相手のハイライト、手札の拡大機能などがなく、ゲーム進行を助ける演出が不足している。
カードをきる音などの演出がなく、UIの完成度も雰囲気もカードゲームゲームと比べると完成度が1段劣る。
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▲テキストで対象のプレイヤーを表示してはいるが、分かりづらい。

さらに、短いプレイの中で、チャットウィンドウが残り続けるバグ、突然にアプリが操作できなくなるバグなどに遭遇した。
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▲チャットウィンドウが半透明で画面下に残り続けている。

課金関連もちょっと厳しい。
1プレイ毎に広告が出る仕組みで、この広告は課金しても解除できない。

基本のカードセットでの対戦と、チュートリアルを含めて68のステージのキャンペーンは無料。
そして、有料で拡張カードセットを購入すると、そのカードを利用したオンライン対戦と、1人用のキャンペーンステージが遊べるようになる。
その拡張セットは1つ150ゴールド。ちなみに、160ゴールド購入しようと思うと、課金額は1,900円。
拡張セットをすべて購入すると、10,800円の課金がいる。
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▲1セット4,500円のリアルカードより安いが、アプリの品質、広告を考えると、ちょっと躊躇してしまう

必要最低限はできているので、『ドミニオン』を触りたいならこれでOKだし、慣れたプレイヤーがちょっと遊ぶのにもいい。
が、課金は品質を考えるとちょっと手が出づらいと言ったところか。

万全ではないとは言え、3年半ぶりに『ドミニオン』がiOSに帰ってきたことをまず喜びたい。
というのも、『ドミニオン』のアプリは2012年まで、非公式ながらAppStoreに存在した。
それは「正規版が出るまで」という条件で公開されており、総合ボードゲームプラットフォーム「Goko」独占の目玉ゲームとして『ドミニオン』リリースされるため、2012年の早い時期に削除された。

そこまでは良かったのだが……Goko版ドミニオンの品質は低く(後に、それなりに良くなったが)、PC版のリリースは遅れ、Goko自体も流行らずに尻すぼみになっていった。
そして、8月リリース予定だったアプリ版の予定は立ち消えになってしまう。
その理由は明かされていないが、Gokoとアプリの親和性が高くなかったことが噂されている。
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▲当時のGoko版ドミニオンのイメージ画像。iPhone版の予定もあったのに。

そして、ときが流れて2015年。
「Gokoではメンテナンス費用がかさみ、サービス向上が難しい」ことからGokoでの『ドミニオン』のサービスが終了し、新しい『ドミニオン』がサービス開始となった。
このタイミングでGokoプラットフォームと切り離され、ようやくアプリとして遊べるようになったわけだ。

現在、作り直されたばかりの「新しいドミニオン」の品質は高くはない。
が、PC版からかなりの勢いで改善が進んでおり、今後には期待が持てる。
このまま改良を進め、定番アプリの仲間入りしてくれることを願いたい。

最終評価:3.0(面白い)

おすすめポイント
オンラインモードに人が多く、すぐ対戦できる
デッキ構築と領土獲得のジレンマに満ちたプレイ

気になるポイント
演出が貧弱
バグが多い
広告が消せない
バッテリー消費が激しい

課金
コイン(追加カードセットの購入)

アプリリンク:
Dominion (itunes 体験無料 iPad専用 / GooglePlay)

(バージョン2.0.45、ゲームキャストトシ)
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凄い!!iPhoneゲームアプリコレクション
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