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Apple、南軍旗を扱うゲームをストアから削除。

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Appleは「南軍旗を使用している」ことを理由に南北戦争を扱う『Ultimate General: Gettysburg』などのゲームをApp Storeから削除した。

この対応の背後には、6月17日に米国サウスカロライナ州の黒人教会で白人至上主義者が銃を乱射して9人を殺害した事件があるようだ。
その事件を機に、南北戦争で使われた「南軍旗」は奴隷制度の象徴として社会的批判が強まり、Appleはその流れに合わせて、南軍旗を使用しているアプリを削除に至ったのだろう。
参考→ 南軍旗「抑圧を想記」 - 産経ニュース

南北戦争は1861年に米国を二分して行われた戦争で、工業化が進んで奴隷を解放してより流動的な労働者にしたかった北部と、綿花プランテーションの産業の軸として奴隷が必要だった南部の歴史的な戦いである。
結果としてはリンカーン率いる北部が勝利し、奴隷が解放された。
しかし、その後も南軍旗は南部の州で使用されており、今回の事件を機に「奴隷抑圧の象徴」として非難されたわけだ。

Appleはアプリガイドラインで特定の宗教、文化、民族に対して中傷したり、攻撃したり、道徳的を欠くことをするのを禁止しているので、ガイドライン通りの対応と言ったところだろうか。
南軍旗を削除すれば販売できるそうだが、南北戦争をテーマにしたゲームで南軍旗が出ないのは奇妙ではある。

ただ、こういった例は珍しくない。
有名なところでは、ナチスに対する扱いはゲームではとても厳しく、ハーケンクロイツのマークはまず使えない。
過去にはメガドライブの『アドバンスド大戦略 ドイツ電撃作戦』のようにハーケンクロイツを使ったゲームもあったが、これもリメイク版ではハーケンクロイツは削除されている。

現実の事件を扱うゲームは難しい。
それを改めて考えさせられるニュースだ。