アホ毛ちゃんばらのGooglePlayレビューに、「騙されるな 課金しないと本編に入れない。 ダウンロードすべきではないので注意。」とあって世も末感。最初から本編に課金が必要って書いてあるだろうがッ! https://t.co/kFp6aWR5Di
— ゲームキャスト (@gamecast_blog) 2014, 2月 19
アホ毛ちゃんばらというゲームがある。ゲームヒロインにのみ許された「アホ毛」と呼ばれる独特の毛で戦うアホアクションで、無料で一部ステージを体験し、そのあとは課金で最後までのステージを購入する体験無料のゲームだ。
先日、このゲームのAndroid版が出たのだが、早速「騙されるな 課金しないと本編に入れない」という謎のレビューがついている。
普通に考えると「ああ、説明を読まないかわいそうな人がレビューしたんだな」で終わってしまうのだが、冷静に考えると、これはゲームの欠陥に起因するものとも言えるのだ…。
アホ毛ちゃんばらの説明には「全編アンロックアイテム「渡し手形」300円→99円でご提供!」と書いてあり、体験無料であることはわかる。
ただ、ややわかりづらい。
それでは「騙されるな 課金しないと本編には入れない。ダウンロードすべきではないので注意。」というレビューは説明が不足して生まれたのだろうか?
その可能性もあるが、9割以上は「体験無料」という商売方法とそれに対応するゲームの欠陥である。
AppStoreの始まりから「ユーザーは説明文を読まない」ということが知られている。
さらに、無料ゲームは興味もないのに試す「質の低いユーザー」を呼び寄せやすい特性があり、一般アプリ開発者から「無料セール・体験無料にしたらレビューが荒れた」と嘆きの声が出ていた。
つまり、体験無料は「説明も読まずに落とし、意図した通りの内容でなければ★1レビューをつけるユーザーを呼び込む」売り方と言える。
今、周囲を見渡すと基本無料ゲームがなんと多いことか。
ゲームは有料という常識が崩れ、(時間さえ消費すれば)無料で最後までプレイできることが大多数のユーザーにとって常識となっている。
と言うことは、体験無料にして「少しプレイしたらあとはお金出してね」ということはレビューが荒れるリスク要因だ。
最低でも「無料でこんなに遊べた!」という満足感を与えるゲームの作りにしなければ評価が下がってしまう。
実際、そんなゲームを、ストアで多く見かけてきた。
基本無料ゲームは、それに合わせたゲームの作り方をしないと売れないのは常識だ。
だが、体験無料も「有料版の序盤をやらせればOK」という状況ではなくなってしまった。
自分は昔、アホ毛ちゃんばらのゲーム本編を購入してしっかり楽しめたが、商売を考えると「少しやって続きはお金!」というやり方は、現代ではまずいゲーム設計なのだろう。
体験無料を考えて作るぐらいなら、DL数が減っても純粋な有料ゲームとして売った方が多少は儲かっていたのかもしれない。
限界がきていると言われている有料ゲームより、体験無料はもっと大変なのではないか。
アホ毛チャンバラを見ながら、そんなことを考えたのだった。
アホ毛ちゃんばら (itunes 体験無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay 体験無料)
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