課金：課金通貨（追加イベント・便利アイテムなどなくてもクリア可能）
開発：Kotobuki Solution Co., Ltd.
評価：2.5（価格通りに遊べる）
よくできたストーリー 戦闘の演出カット機能や速度調整が可能な快適バトル 無理なレベル上げの必要のないバランス
戦車バトルシステムはテンポが悪いところもある 往復の多いダンジョン今回紹介するのは『鋼鉄幻想記クロムウルフ』は銃弾と魔法が飛び交い、戦車が敵を蹴散らす戦場を舞台にしたRPG。
製作は『あやかしがたり』や『RPG 盟約のソリテュード』のMAGITECだが、個人的に言うならば今作は今のところMAGITEC最高作品と言ってもいい。
一番驚いたのは今までの作品で特徴だった堅実なストーリーがさらに進化していたこと。
解放軍と帝国軍の戦いを通して人種差別と戦争の悲惨さが描いており、ケムコのRPGのなかでは最高クラスの内容と言っていい。
全体的に重い話が多いが、しっかりそれが機能していて少し感動した箇所もあった。
▲過度の期待は禁物だが、ケムコRPGとしては最高峰だと思う。
戦争もの、ということで解放軍司令部より【作戦】や【任務】を受け取り、それを進めることでゲームは進行する。
この辺りはケムコおなじみだが、雰囲気がバッチリで演出としてはいい感じ。
▲作戦はメインストーリー、任務はサブという位置づけ。
どちらも達成することで評価ポイントが入り、魔法の修得に必要なエンブレムや、特別なアイテムをもらえる。
▲評価される、というのが戦争ものっぽい。
そして、もう1つの特徴はバトルシステム。
バトルの開始時に戦車に搭乗して戦うか、歩兵として戦うかを選択するのだ。
戦車は強力だが、戦車で勝利したときは戦闘終了時にスキルを成長させるポイントを得ることができない。
強いが、頼りすぎると成長が遅くなってしまう切り札的存在だ。
▲戦車はものすごい耐久力を誇る。
戦車は砲台や装甲、エンジンなどのパーツアイテムによって能力が決まる。
が、パーツは特徴に乏しく、あまりカスタマイズのの幅がないのが残念。
ただ、それでも戦車自体が切り札的な位置づけなのでそういった意味では戦車は機能している。
また、戦車でのバトルにはエネルギーが必要で、エネルギーが尽きると時間をかけてチャージしなければならない。
なので、残エネルギーを考えての戦いを要求される。
歩兵状態で戦うと、敵の先制攻撃を受けるだけで半壊するぐらい防御力が低い。
こちらが先手を取れば楽勝と銃で戦う戦争ものだけあって、先手必勝の世界になる。
歩兵は戦士タイプの突撃兵、補助スキルを覚える支援兵、火力が高い遠距離タイプ狙撃手、魔法を使う魔導兵、速度が早い偵察兵がいる。
職業はプレイヤーの任意で変更が可能で、バトル後に得られるスキルポイントや経験値の普通のRPGのような成長をする。
バトルはセミリアルタイムで、キャラクターの素早さに応じて行動順が巡ってくる。
また、行動を開始するまでに溜めがあったり、弾薬のリロード時間など、行動にかかる時間を考えて戦う必要がある。
とは言え、オート戦闘があるので通常は適当にプレイして強敵相手にはちゃんと考えるというのが基本。
そんなに面倒があるわけではない。
移動操作は目的地タッチでの自動移動と十字キー移動を備えていて、特に問題はなし。
課金要素はあるが、アイテムをある程度回収して進める程度でボスには勝てるし、お金はパーティー全員が最高の装備とはいかなくても必要なぐらいは揃う。
今までのMAGITECの良さを残したままでストーリーやグラフィックがパワーアップしており、悪くないRPGに仕上がっている。
唯一気になるのはダンジョンの仕組み。
いつもよりも往復が多い仕掛けになっているので、アイテムを取りに行くと正解のルートに戻るのがかなり面倒だ。
ダメージ床が避けやすくなったので、移動操作のストレスは減ったのだが…合わせてプラスマイナス0だ。
戦車システムがあるということで『メタルマックス』を期待するかも知れないが、普通のケムコRPGなので、戦車に反応する方は要注意。
ただ、ストーリーが重めでしっかりしているので戦争もの感を求めているなら間違えではない。
SFC的なRPGとしても普通に楽しめる。
また、レベル以外の要素（アイテムやスキル）を引き継いでの2週目プレイや、お楽しみの超難易度のクエストもあり、ケムコファンが期待するような要素もしっかり全部入り。
800円なので評価は2.5にするがケムコ系のRPGが好きなら悪くないゲームだと思う。
（バージョン1.0 ゲームキャストトシ）
アプリリンク：
RPG 鋼鉄幻想記クロムウルフ(itunes 800円 iPhone/iPad両用)
動画：
