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パックマンがソニックのごとく疾走!『パックマンダッシュ!』

パックマンダッシュ!(itunes 基本無料 iPhone/iPadの両方に対応 / Google Play 基本無料)
課金:ゲーム内通貨取得量増加、プレイ回数など
開発:バンダイナムコゲームス
評価:2.5(価格通りに楽しめる)
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スムーズでスピーディーな気持ち良い動き
音楽・効果音が良い
ステージの印象が弱い
やり込んで遊べるチャレンジ要素がない

あのナムコの看板キャラクター「パックマン」がセガの音速ハリネズミこと「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」のように走り回る夢のコラボ(勝手に認定)ラン系ゲーム。
それが『パックマンダッシュ!』だ。

ゲームはステージクリア型の2Dランゲーム。
ステージ開始時にミッションが提示され、30秒以内にこれをこなせばOKという形式だが、スタートしてパックマンが走り始めると誰もが驚く。
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パックマンが超早い!
画面もスムーズにスクロールしていてそのスピード感は爽快の一言。
もう、ゲームセンター時代の彼でも、『パックランド』時代のゆっくり歩く彼でもない。
ひたすらにループするステージを高速で疾走するのだ。
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▲パックマンのきぐるみを着てバイトしているソニックに違いない。

一応、ソニックのふりをしていてもパックマンな要素はちゃんとある。
まずその1つが幽霊。
マップ上にいる幽霊を食べると残りタイムが増える仕組みで、逃げるときの演出などいかにもそれっぽい。
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▲幽霊はだんだん早くなるが、クッキーを食べるとパックマンがソニックのようにダッシュして追いつくぞ!

細かいことは置いておいて、高速で走りながらバクバクとクッキーやフルーツを食べているのが気持いいゲームに仕上がっている。

また、このゲーム独自の要素として1つだけ“装備”を持ち込んで遊べるという要素もある。
装備はステージ中にあるクッキーを食べ、ゲージを満タンにすると効果を発揮する。
装備は2段ジャンプや幽霊の自動キャッチ、巨大化などかなり強力な能力ばかりでクリアに必須といってもいい(場合によっては特定の装備が指定されている)存在。
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▲お助けキャラ(装備)が幽霊を捕獲してくれている。正直強い。

で、制限時間が終了するとステージ内で食べたクッキーがお金としてチャージされ、装備を購入するために使用できるようになる。
また、ミッションをクリアしていると次のミッションを遊べるという仕組みだ。
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ミッションクリアのご褒美はお金だけではなく、お試しで強力な装備が使えるようになるなどなかなか豪華。
また、演出が気持いい装備を試すと「買いたいな」と思わせる仕掛けも丁寧でいい。
見た目も効果音も、動きも気持ちよく手触りよく作られていて土台の部分は良くできている。
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▲あと、装備のグラフィックも結構いい。

体力式の基本無料ゲームになっており、オンライン必須という欠点はあるがいやらしい課金もなく、「えいきゅうにクッキーが2倍」の課金アイテムなど納得して購入できる課金システムも好印象。
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▲なぜか体力回復アイテム10個セットより、4個セットのほうが単価が安いので注意。

が、このゲームが手放しで面白いかとそうではなく、むしろ土台がいいのに「プレイしている感」が薄くて楽しみきれない「惜しいゲーム」というのが自分の感想だ。
「プレイしている感」が薄い理由は3つ。

1つ目は序盤の難易度の低さ。
あまりに簡単で適当にプレイでクリアできてしまうので、プレイしているというよりプレイさせられているように感じてしまう。
また、制限時間内にミッションをクリアしてもゲームが続くが、プレイを続ける動機がクッキーを貯めるぐらいしかない。
「クリアに必要な目標」と「やり込みの目標」を別々に設定してプレイヤーの腕に応じたチャレンジができるなどの工夫が欲しかったところだ。
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▲ミッション目標が1に対し、クリア時は36!でも別にいいことはない。

続いてプレイに大きな山場を感じないステージ構成。
要は「うわー、超すごい!」と感じる気持ちよさの山場や印象に残るシーンがステージに存在しないことだ。
基本的にはステージの上が一番効率の良いルートなのだが、正解ルートを選んでもなんとなく有利になっているぐらいしか感じない。

大掛かりなギミックが発動する『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』系にもっと寄せてしまい、上手にルートを選択するとギミックが発動するような気持ちよさを求めたほうがわかりやすく楽しかったのではないかと思う。
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▲ジャンプ台とか完全にソニックなので、ここはいっその事完璧ソニックに…。

最後に装備システム。
装備が効果を発揮するのは強力で気持ち良いが、ゲージが貯まると自動で発動するので「自分で使っている」というより「勝手に効果が出ている」感じになってしまっているのも気になる。
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▲冷凍光線とか、見た目気持ちいいんだけどもう少し特別感が欲しかった。

全体としてみると誰でもとりあえず気持よく触れる気持ちよさはあり、気に入る人はその気持ちよさだけで遊べてしまう魅力がある。
なので「とりあえずやってみる価値はある」ゲームだが、深く見ていくとカジュアルユーザーにはステージの分かりやすさに欠け、ゲーマーにはやり込み感に欠ける中途半端なゲームになってしまっている印象。
動きの気持さ、効果音の気持ち良さは2Dラン系ゲームではかなり高いレベル、作りこみ次第では名作になっていたと思うだけにそこが残念だ。
今回は3.0に近い2.5ということで、今後のアップデートに期待したい。

(Ver1.0.1 ゲームキャスト トシ)

アプリリンク:
パックマンダッシュ!(itunes 基本無料 iPhone/iPadの両方に対応 / Google Play 基本無料)

動画: