人間たちに魔王を倒され、僻地に追いやられてから数百年…長い間不在だった魔王の座を埋めるべく行われた総選挙。
晴れて選ばれたのは魔王の血を引くゾンビ（ゾンビって魔王の血を引くのか…？）“アーディ”。
は、アーディ率いるキモかわモンスター軍団が人間たちと戦い、領土を取り戻す物語である。
で、このゲームがエロに頼らないかわいいキャラクターによるキャラゲーとして良くできていて、ハートを鷲掴みされたのでこれを紹介したい。
最初に書いておくが、『まぞくのじかん』は本格戦略SLGなどではなく、デッキを組んで体力を消費して進むポチポチゲーに近いソーシャルゲーム。
だが、とにかくかわいい。
そして癒される。
▲上の女の子が魔王アーディ。かわいい。
まずプレイして目につくのはそのイラスト。
いわゆるいエロ系でも、美少女系でもない、ポップでかわいい絵柄。
▲ゾンビで目がちょっとやばいけどかわいい。
さらに素晴らしいのが、このゲームの演出がよくあるソーシャルカードゲームとは異なること。
キャラクターは全てちびキャラで表現され、バトルでも、通常画面でも、場面に合わせて上部の画面でアクションを見せてくれる。
10連ガチャを回して、画面が召喚されたキャラクターであふれて壮観。
キャラクターが動いているので、ユニットを手に入れたうれしさを増幅している。
そして、動いているキャラクターにさらに命を吹き込むのがキャラクター同士の掛け合い。
魔王アーディーのとボケっぷりや執事の真面目さ、脇役たちのちょっとした主張…全体的にあたたかみがありつつ、クスリとしてしまう内容。
ソーシャルゲームのおまけに申し訳程度についてくるレベルではなく、ちゃんと作りこまれているものだ。
▲スクリーンショットにすると黒い部分が多くて寂しいが、プレイしていると気にならない。
ちょっとマニアックな小ネタがいたるところに散りばめられているのもいい。
▲ときにマニアックなネタも…。
イラスト、動き、そしてテキストが一体となって世界観を上手に演出していて、見た目でキャラや世界観に惹かれたのであればプレイしてみて損のない内容だ。
一方、ゲームの方は最初に書いたとおりポチポチゲーに近いが、これもスマホ向けに再構成した内容となっている。
ゲームは時間で回復する行動値を使って人間の領地に攻め込む方式。
手持ちのモンスター最大4体（ゲーム初期は3体）とフレンドのモンスター1体でパーティーを組んで戦う。
バトルはオートで進み、プレイヤーは基本的には見ているだけだが、時間とともに貯まる“アーディゲージ”を使用して攻撃・回復の援護を行える。
▲超必殺技はなぜか微妙なタイミングゲー。
とは言え、パーティーの攻撃力・防御力を合計が高ければどんどん勝ち抜いて行ける、ポチポチゲーをさらにオートにしたような戦闘形式。
ただ、バトル画面もやはりちびキャラが動くので、戦っている感は結構ある。
ステージを攻略すると参加したモンスターに経験値が入って成長し、お金や装備アイテム、装備アイテムを作り出すための素材などが手に入る仕組み。
▲バトルに参加しないとレベルは上がらない！
もう1つ、合成の仕組みが独特で、全てのモンスターが最終的に最高レアリティのSRまで成長するめずらしい仕組みを導入している。
同じノーマルモンスターを50体合成するとレアに、同じレアモンスター30体でハイレアに、20体でスーパーレアに進化。
ノーマルガチャだけを回して現実的に作れるのは長くプレイしてもハイレアが限度だろうが、それでもお気に入りのモンスターをとことん進化させられるのは嬉しい。
▲SRを作るには30000体同じモンスターが必要なのだが…。
ポチポチゲーはポチポチゲーなのだが、キャラクターの立て方や世界観の構築が上手だし、ボタンの反応やアプリの動作も軽快。
触り心地・音声・キャラクターの動きと、スマホのアドバンテージを生かして進化したポチポチゲーといえるだろう。
最近ではブラウザのポチポチゲーでもキャラクター演出がうまいものが出てきているが、動きというのはブラウザが苦手とするものなので、やはり新鮮だ。
現状ではまだ荒削りだが、雰囲気が気になったら「こういうソーシャルゲームもある」ということで、ためしてみるのがいいと思う。
ところで、このゲームをプレイしていて気づいたのだが、自分はちびキャラが入り乱れて戦うバトル演出が好きなようだ。
どこか、こんなちびキャラが目一杯動いて、凄惨なバトルを繰り広げる本格戦術SLGとか出してくれませんかね…。
アプリリンク：
まぞくのじかん（まじか）(itunes 基本無料 iPhone/iPadの両方に対応)
