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インプレッション:セガ話題の新作『デーモントライヴ』をプレイしてきた!

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2月下旬リリースということで、声優インタビューにデーモン閣下などのタレントによってプロモーション攻勢をかけているセガの新作『デーモントライヴ』。
ファミ通の記事や4gamerGame Watchですでにインプレッションが出ていて、情報はある程度出ているが、あまりに宣伝に気合が入っているとやっぱり気になるもの。
ということで、今回セガさんにお願いしてリリース前プレイをしてきた。
デーモントライヴはMOBA(マルチオンラインバトルアリーナ)と呼ばれるプレイヤー1人が1人のキャラクターを操作して戦う多人数オンライン対戦ゲームを元に、スマホ向けに分解・再構築されたゲーム。
ゲームキャストで紹介している『ヒーローズオブオーダー&カオス』が直球でMOBA。
デーモントライヴはスマホ向けに進化した新しいMOBAといったところか。
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▲1人のキャラを1人のプレイヤーが操作

MOBAの面白さは、アクション性と成長要素が入り混じる攻防。
仲間と協力して敵の本拠地を攻め落とせば勝利になるのだが、最初は本拠地を落とすどころか近づいただけで倒れてしまうような貧弱な状態でスタートする。
ゲーム内で敵を倒してだんだんとレベルアップし、ときに敵のプレイヤーと戦い、時にマップ上のモンスターを退治し、RPGのように強くなって敵を圧倒する駆け引きが面白い。
例えるなら、RPGの1LVから99LVまでの育成を30分で体感できる対戦ゲーム。

1LV時の恐る恐る戦うドキドキ感、中盤でそこそこ戦えるようになった成長感、最強になって敵(も最強になっている!)と本陣で戦うクライマックスバトル感。
1試合30分短時間の試合でこれだけのドラマを楽しめるすごいジャンルなのだ。

果たして、セガはこれをどのように取り込んで新しいゲームをつくりだしたのか?
体験プレイで感じたことを、MOBA視点を重点的に見てお伝えしたい。


・まず1人用の“討伐”を遊んでみた
ゲームで操作するのは組織に所属する“エージェント”。
それぞれに近接攻撃タイプや射撃タイプなどが設定されており、バーチャルスティックか画面タッチして移動する簡単操作。
敵を攻撃したい時も対象の敵をタッチするだけで移動・攻撃を開始する。
また、それとは別に右下に“スキル”ボタンがあり、最大で3種類のスキルを使い分けて戦うことが可能。
言ってみればディアブロのようなアクションRPG操作で、元々のMOBAも操作自体は単純なのでタッチパネルでも十分に楽しめる操作系だった。

このゲーム独自の要素として存在するのが“デモナイズ”。
バトルに入る前に、手持ちのデーモンを最大5体まで選んで装備することができ、画面中央のゲージ(敵を倒すと溜まっていく)がMAXになったとき、“デモナイズ”…つまり装備しているデーモンから1体を選んで変身することができるのだ。
エージェント状態よりもデーモン状態のほうが遥かに強く、デモナイズして敵を圧倒することがゲーム攻略の鍵となる。
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▲デモナイズすると圧倒的に強くなる

「じゃあ、強力なデーモンを1体準備しておけばいいじゃん」

と思うかもしれないが、強力なデーモンに“デモナイズ”するにはバトル中に敵を倒して経験値を入手し、グレードを上昇させる必要がある。
グレードは毎ゲーム最低の状態からスタートするので、グレードが高いデーモンはゲームの後半にならないと使用が難しい。
必要グレードが高いデーモンだけを使うよりも、必要グレードが低いデーモンと組み合わせて状況に応じて使い分けたほうが有利になるわけだ。
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▲複数のデーモンを使い分ける。

また、討伐には時間制限があるため、強いデーモンを装備して時間をかけたからといってクリアできるわけではない、プレイヤーの腕がある程度必要な仕組みになっているようだ。
強いカードを装備していても敵に倒されてしまったりすると、スタート地点に戻されて一定時間動けなくなり(この辺りのシステムもMOBAと同じだ)制限時間内でのクリアはかなり難しくなる。

“討伐”ではステージ上のボスデーモンを全員倒せば勝利になり、クリア後にミッション達成時で2つ、失敗時は1つの鍵を入手でき、それを使用して宝箱を空けることができる。
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宝箱の中には宝石が入っており、宝石を消費することで宝石のランクに合わせたデーモンを召喚できる仕組みだ(平たく言うと、デーモンガチャである)。
宝箱の中身は予め見ることができ、欲しいものが当たらなかった場合は課金することで追加で開けることも可能。
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▲デーモンはかなり気合入ったグラフィック。必見。


・いざ対人バトル!
さて、“討伐”で1人用で基本を学んだらいざ対人戦。
対人戦では最大3vs3までのリアルタイムオンラインバトルを、3G回線でも楽しむことができる。
通信環境の良いwifiでプレイしていたが、あまり遅延を感じることはなく、プログラム的には良い感じに仕上がっていた。
1試合は10分程度と、スマホならではのスピード感を追求しているようだ。

対人戦の目的はデーモンの退治ではなく、敵勢力の本拠地を落とすこと。
とは言ってもいきなり本拠地に乗り込んで破壊とは行かない。
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▲複数の進行ルートが存在。1本道RTSでは味わえない戦術性。

マップ上には攻防の拠点となる“タワー”が設置されており、本拠地を破壊する前に仲間と協力して“タワー”を破壊していかなければいけない。
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▲画面右上の棒状のモノがタワー。なにげに強い。

そして、そのタワーですら破壊は容易でなく、最初はグレードを上げて“タワー”を破壊できるデーモンに“デモナイズ”する力を蓄えなければいけないのだ。

グレードを上げる方法は3つ。
1つ目に自陣・敵陣からは常に雑魚デーモンが出撃し、相手の陣を攻め続けるので、その雑魚デーモンを倒して経験値を稼ぐ。
2つ目にマップ上にあるデスフラワーを倒す。デスフラワーは無視していれば襲ってこないが、経験値が大きめなので雑魚を倒すより効率よく感じた。
3つ目は相手のエージェントを倒すこと。ただし、プレイヤーが操作するキャラなので自分と同等の力を持ち、返り討ちにあったら逆に敵が強くなってしまう。

敵に勝つためにはグレードを敵より早く上げる必要がある。
そのためにはデスフラワーの取り合い、お互いの殺し合いは必須。
熱いバトルが繰り広げられる。
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▲デスフラワー取り合い必須。

で、MOBA系のプレイヤーが気になるところとして「10分で本当に楽しめるの?」というところがある。
普通のMOBA系ではレベルを上げつつ、装備を強化するなどの戦術が重要になり、1プレイは30分以上かかる。
果たして、「10分で決着がつくスマホ版MOBA」がどこまで楽しめるのか…というのは気になるところだ。

自分の見たところでは、パワーアップのすべての要素をデーモンに集約し、駆け引きのみを集約したように見える。
中立モンスター(デスフラワー)、攻防の拠点(タワーと本拠地)、身を潜めることで敵から見えなくなるエリア(ECMエリアというゾーンが戦場に配置されており、ここに入ったキャラクターは敵から見えなくなる)などなど、MOBAにある要素はひと通り揃っていた。
今回の体験プレイではやりこむ、というほどの時間がなかったが駆け引きが存在するのは間違いない。
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▲敵プレイヤーから見えなくなるECMゾーン。キャラが緑に。

また、このゲーム独自の要素として「属性」というものがあり、得意属性のデーモンに対しては高いダメージが与えられるようになっている。
このあたりはMOBAではあまりない仕組みで、デーモンの相性を考えて戦う新しい戦術が期待できそうだ。


アジトでデーモンを強化せよ!
MOBAとことなるのは本拠地を強化するシミュレーションパートがあること。
秘密基地“アジト”に施設を作って、デーモンを強化したり、エージェント達の装備を作ったりと、様々な育成・強化を行なっていく。
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同じエージェントでも装備によって異なる能力を持つことになるし、デーモンにも異なるスキルを覚えさせることで同じデーモンでもまったく戦術が異なるものにすることができるようだ。
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・デーモントライヴの正体とは!?
オンライン対戦のシステム自体のできはよく、マップ上での駆け引きも十分に存在するように見えた。
また、先ほど「パワーアップのすべての要素をデーモンに集約」と書いたが、これは単にデーモンを装備するだけに単純化されているという意味ではない。
アジトパートがあることで、デーモンをカスタマイズしてバトルに出る前にパワーアップ戦術を練り終えておくという仕組みだ。

つまり「パワーアップ戦術はバトル前」「アクションとチームバトルの駆け引きはバトル内で」というようにゲームの仕組みを分解して再構成した内容になっている。
MOBAというよりも、スマホ向けに再構築された新しいMOBAということができるだろう。

少し複雑かもしれないと思うことはあったが、システム面ではかなり期待できるものを感じた。
また、グラフィック面でもかなり頑張っており、特に悪魔のグラフィックにこだわっているのが好印象。
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▲先にも書いたけど悪魔のグラフィックが本当にイイ。

あとはゲームバランスだけ、と言ったところだが、それについては同時に行った開発者インタビューで触れられたので後ほどお伝えしたい。

で、このデーモントライヴでお得なカード(レアキャラ実際にかなり強力!)が手に入る事前登録は27日で終了になる。
インタビュー記事は後日になるが、興味を持った方はまずこちらから事前登録してみてほしい。

関連リンク:
デーモントライヴ公式