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レビュー:Slingshot Racing 2012年最優秀iPhoneレースゲームはコレだ!

Slingshot Racing(Ver1.2.2) 85円 iPhone/iPadの両方に対応
課金:車の外装1種類85円(性能は変わらない)
開発:Crescent Moon Games
評価:4.0(すごく面白い)
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シンプルでやりやすいが奥深い操作性
納得感のある物理挙動
圧倒的なボリューム
今日紹介する『Slingshot Racing』は、2012年に海外サイトで軒並み高評価を獲得し、レースゲームの頂点に君臨したといっても過言でないゲームだ。
2011年のレースゲームが『Real Racing 2』の年だったとするならば、2012年は『Slingshot Racing』の年。
リアル系の『Real Racing』に対し、こちらはカジュアル系の王様。
見た目も操作もシンプル、しかし奥が深くて誰でもさっと楽しめる内容だ。
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ゲームは見下ろし視点で、ミニチュアの車がひたすら直進するだけ。
画面上には十字キーもないし、傾け操作で車が曲がることもない。
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では、どうやってコースを曲がるのか?
画面をタッチすると、手近な柱と車がロープで結ばれて柱を中心に車が曲がる。
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そして、曲がり終えた所で指を離すとロープがはずれてまた普通に走りだす。
ボタンなどの押し間違いなど、プレイヤーの意図しない操作ミスがない。
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ワンタッチ操作だとゲームが単純すぎないか気になるところだが、上手に曲がらないとスピードが殺されてしまうし、コースの内側をキープするのは難しい。
特にスピードが早くなると遠心力でコースの外側に放り出されて壁に激突しやすくなり、分かりやすく極めるのは難しいという仕上がりだ。

ゲームモードは4つ。
まず、自分だけで走って指定タイムを上回ることを目標にするタイムアタック。
続いて、オーソドックスなレース。
レースモードでは敵車に体当りしたり、ブロックして塞いだりとレースならではの面白さがある。
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後ろから解体車が迫ってくる中で、最後の1台になるまで逃げ続けるサバイバルモード。
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そして、コースに散らばる歯車を集めるモード。
こちらは正確な操作が要求され、また別の面白さがある。
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いずれのステージでも結果次第でボルトが1〜3つ手に入り、ボルトが貯まると新しいステージがアンロックされていく仕組みだ。
1プレイは1分〜2分程度で終わるものの、その総ステージ数は現時点で60と十分過ぎるボリューム。
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本当にこれだけのシンプルなレースゲームながら上手にコースどりしてタイムを短縮していくレースゲームとしての面白さ、タッチパネルで操作しやすいという2つを両立しており、個人的に言うならば“今もっともiPhoneらしいレースゲーム”と言ってもいいと思う。

タッチパネルでは、複雑な操作は難しい。
その代わりに特定の場所をタッチすることが簡単なので、タイミングをとる操作はとても簡単だ。
つまり、iPhoneらしいアクションとは一種のタイミング系アクションだと思っている(これは自分の持論で、ずっとおすすめしている『グルーヴコースターゼロ』『Super Quick hook』もタイミングアクションだ)。

ただ、タイミングゲームは単純すぎて飽きやすいので、そのタイミングを取る一瞬にどれだけゲームとしての要素を詰め込み、そしてわかりやすくするか、が面白さの鍵になる。
このゲームにはロープを張るタイミングと離すタイミングの2点が組み合わさってコーナリングの結果を生む複雑さと、物理演算で車が動くリアルな納得感がある。
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タッチパネル前提の操作を追求し、そしてわかりやすい。
短時間でできるので移動の合間にできる。
だからiPhoneらしいというわけだ。
そしてもちろん、十分面白い。

ゲームマニアが「コレは超ハマる!」というタイプではないが、誰でもが楽しめて「おお、よくできていて楽しい」と思えるゲーム。
iPhoneというデバイスと真剣に向き合った結果出てきたレースゲームとして、ゲーマーもそうでない人もとりあえず試してみてもらいたい。

アプリリンク:
Slingshot Racing(itunes) iPhone/iPadの両方に対応

動画: