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NVIDIA、4コアモバイルチップ Tegra4 発表。その性能はいかほどか…?

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本日、NvidiaはCES2013にてモバイル向けSoC(System-on-a-Chip)の新製品“Tegra 4”を発表した。
ARMの「Cortex-A15」、CPUコアを4基搭載する4-PLUS-1、72基のGPUコアの最新チップ。
本日はコレについて感じたことを書いて行きたい。 まず、Tegra4の性能だが、GPUパワーはTegra 3の6倍で、Webブラウジング速度は2.6倍となっている。
ただし、NvidiaがTegraの新製品を発表するたび、発表時に言っているほど高性能ではない(Tegra3について、Tegra2の5倍の性能と発表したが実際には3倍程度だった)ので、完全に真に受けるのは危険。
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オプションの第5世代NVIDIA Icera i500プロセッサにより、LTEの音声およびデータ通信をサポート。
さらに、新技術「Computational Photography Architecture」で画像・動画の自動HDR(ハイダイナミックレンジ)合成をサポート、事前リークのとおりであるならばOPEN GL ES3.0にも対応し、家庭用ゲームで使われるような高度な処理をこなすことができるようになる。
実際、発表の会場ではUnreal Engine4を使用した『Deadtrigger2』のデモが示され、その性能を魅せつけた。
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さて、ではこの性能がどの程度かというと、極めて順当といったところと思う。
2013年に出るハイエンドチップであるならば、最低限コレぐらいは欲しい。
iPad第4世代に搭載されているA6Xチップより早いというのは最低限の前提であり、真の勝負はiPhone5の次世代機との比較。
iPhoneの性能が順当に倍々ゲームで増えていけば、Tegra4の性能はまた同世代のiPhoneのチップと比べてかなり見劣りするものになるはずだが…ここについてはTegra4とiPhone次世代機の両方が出るまで待たなければならないだろう。

Tegra3、1年前に発売されたA5チップにグラフィック性能で完敗という記事のように、発表だけされて製品が出た頃には性能が1世代遅れてしまっていることもあるので、製品がいつ出るかが勝負のしどころか。

個人的には、Tegra4最大の目玉は性能ではなくてLTEの公式サポートと思われる。
Tegra3はLTEをサポートしていなかったため、LTE対応するために各メーカーで独自に対応する必要があり、携帯に採用するときの足かせになっていた。
LTE標準対応で今後は携帯にも一気に普及が進むものと考えられ、Tegra4以上の性能を前提としたゲームが作れるようになり、2年後にはAndoroidでも高度な3Dゲームが出るようになるのではないだろうか。

Tegra4がハイエンドゲーム増加の起爆剤になることを期待したい。