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TGS2012を終えて。スマホの買い切りゲーム新作はたった1作。時代の移り変わりを感じさせられた。

かなり経ってしまったが、TGS2012の感想を。
基本はまだ個人ブログなのでイベントが多いとどうにも手が回らない。
TGS2012でスマホのゲームを見てきたが、主だったメーカーのブースには新作売り切りスマホゲームがたった1作『レイトンブラザーズ・ミステリールーム』だけだった。
これの意味するところは1つ、大手メーカーの買い切りスマホゲームとの決別だろう。
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スマホはゲーム専用機より台数が出ており、たしかに商売としての可能性はある。
が、600円で高級ゲームという単価の安さが1つのネック。
特に新作を出すには辛くなっており、250円を超えると無名のメーカーではダウンロードされないという。
スマホの性能が上がって開発費が高騰していく中で、確かにこれでは未来がない。
実際に国内の大手を見ると、定期的に買い切りゲームを出すのはスクウェア・エニックスのみで、ここが買い切りゲーマー最後の砦といってもいいだろう。
(セガの売り切りはUSが出している)

ストリートファイターX鉄拳 MOBILE』が有料+対戦に課金という【ペイミアム】形式を採用しているが、こちらもタイトルのブランドが背景にあってこそ成り立つものであり、どこのメーカーも真似できるわけではないだろう。
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一方、大量に出展されていたソーシャルゲーム、基本無料ゲームにも変化が見られた。
既存の農園系にバトルやストーリーがついているものが増え、ゲーム内容の多様化が見られ、GREEは1~2年前にUSで出ていた系統のソーシャルゲームを最新のグラフィックで出し始めた。
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また、オンラインRPGや『Wacky Racing』のような普通のカートレースのような出展もあり、これはもはや普通のゲームである。
大昔には「人と人とが軽いつながりのゲーム」がソーシャルゲームと言っていたが、そんなことは遠い昔の話。
GREEの言っているソーシャルゲームというのは課金方式・儲け方のことなのだろう。
そして、それは実際買い切りゲームで儲からなくなったメーカーの受け皿になっている。
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▲もう完全に普通のゲーム。

今回のTGS2012は時代の移り変わりの様子を色濃く反映しており、買い切りゲームの終わりと基本無料ゲーム時代の幕開けを予感させるものだった。
そして同時に、ソーシャル系のゲームも内容が複雑化してきており、ゲーマーがある程度納得する基本無料ゲーム(はっきりいってもうソーシャルゲームではない)も出てくることを期待させられた。

携帯ゲーム、ソーシャルゲーム、双方が転換期を迎えていることを感じる時代の隙間が今年のTGSと言えるだろう。
今年は1/3がスマホゲーム(ソーシャルゲーム)だったが、来年はもっと増えているに違いない。

私自身は普通にエンディングのある買い切りゲームがもっとやりたいが、これも時代か。

(ゲームキャスト トシ)

関連アプリ:
レイトンブラザーズ・ミステリールームitunes)