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レビュー:RPG マシンナイト SFCを思い出す丁寧な作り

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タイトル RPG マシンナイト
ジャンル RPG
価格 600円
アプリ内購入 課金通貨購入(ゲーム中そこそこ入手化)
日本語対応 あり
販売元:ケムコ | Version:1.0.1 | GameCenter:なし | 対応機種:iPhone / iPod touch |レビュアー:ドラゴン
評価:3.5(かなり面白い)
独自のプレイしやすいコントロール
街を探索するなど細かい遊びもある
キャラクターは立っている
スムーズに遊べるバランス
2年ぐらい前、低価格のスマホのRPGといえば「見た目は懐かしいけどプレイしてみるとなんかショボい」というのが一般的だった。
が、見た目だけでなくゲームの内容もスーパーファミコン時代のRPGを思わせる本格派でその常識を覆したのがケムコ+HITPOINTのタッグが開発した『幻想クロニクル』(8/6現在DL不可)。
今回紹介する『RPG マシンナイト』は、再びそのタッグが生み出した高品質のRPGだ。

自分の世界のエネルギー不足を解決するために異世界におもむき、協力を求める使者として派遣された主人公フレイン。
しかし時を同じくして自分の世界の兵器が異世界の村を襲ったため、祖国に裏切られながらも、頼れる2人の仲間オーリンとベルとともに異世界を救うために旅に出る。
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基本的な作りは『幻想クロニクル』と同じだが、バトル演出、探索していて楽しい街、操作面については後発だけあって全体的に改良されているし、RPGのメインとも言える育成部分も成長させていて楽しいものとなっている。

このゲームをプレイしていて驚いたのは、街に入るのが楽しいこと。
街にある宝箱だけでなく街の壺や本棚等も調べられるようになっていたり、ゲーム(イベント)の進行で住人の台詞が多少変わったりするなど昔ながらのRPGの街にある嬉しい要素がほとんどある。
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単なる経験値稼ぎではない、街の人の手助けをするためのお使いイベントもあり、店にいく以外の要素も充実。
携帯のRPGは開発費が少ないのでメインストーリーに沿った内容以外は削られたり、街が買い物や宿屋ぐらいの意味しか持たない味気ないものになりがちだが、このゲームはそういった部分までちゃんとRPGしている。
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▲住人の依頼はミニストーリーがあり、単なるたらい回し感はあまりしない

また、この手のゲームとしてはキャラクターも立っており、マルチエンディングを採用。
ストーリーは普通だがキャラクターの会話は楽しめるし、ガラケーの移植RPGとしては珍しいキャラクターの口パクまで完備。
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▲選択肢を選ぶ場面、重要そうな内容が多くて悩まされる(これについてネタバレ込みで最後に追記あり)。

システム面で特徴的なのは経験値によるレベルアップと別にある[マキナ盤]。
スキルポイントを消費して職業レベルとスキルレベルを上昇させ、自分の使いたいスキルだけを優先して強化したり、特定のキャラクターだけ上級職に成長させるなど自分の思い通りに強化することが可能。
さらに[精霊石]を装備することでスキルの効果を上げることもでき、一点集中の尖った戦い方もできる。
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▲使用出来るスキルは職業のレベルとともに増えていく。

モンスターや街の探索などで手に入る素材を使っての装備作成要素もあり、装備を充実させる楽しみも。
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ゲームはメインストーリーを進める[ミッション]と、街の人や詰所で受けてこなす[依頼]の2種類のクエストがある。
が、寄り道クエストの作業でプレイ時間を伸ばすものではなく、ミッションだけを進めていてもスムーズに進めるバランス調整。
なんにせよ、プレイ時間稼ぎではなくて単純に楽しみたいプレイヤー向けに作られている依頼システムは好感が持てる。

依頼をこなしていくとMKP(課金通貨)が手に入り、ステータスアップアイテムや追加ステージを購入することができるが、やはり買わなくても楽々クリア可能。
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▲あくまでおまけ要素

ゲーム部分は十分面白い。
では、操作性はどうかというと、こちらもケムコのRPGとしては過去最高。
操作はバーチャルコントローラ-とタッチ操作を併用することができ、タッチではやりづらい戦闘や縦のスクロール移動はコントローラー、細かい移動や隠し通路の探索はタッチで行うとスムーズ。
お互いの苦手な操作をカバーしており、切り替えはオプション画面ではなく画面端のボタンで一瞬。
慣れると今までになく快適だ。
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▲右下のコントローラーボタンがあるだけで快適さ段違い

最初に選べるノーマル・マニアックの2つの難易度がどちらも同じように簡単で意味がない気もしたが、バトル演出、クエスト、育成要素やスムーズにプレイできる難易度、全てがバランスよく完成されている。
1回のプレイ時間が10時間。4種類のマルチエンディングと引き継ぎのある2週目、クリア後に追加される依頼とさらに強くなったラスボスとのバトルが用意されている。
懐かし系のRPGをプレイしたいなら定番といってもいい1作だろう。
キャラクターデザインが古いものの600円でこれだけ遊べるということで評価はギリギリ3.5としたい。

RPG マシンナイトの詳細・DLはこちら(itunes)

ちょこっと攻略(ネタバレなし)
このゲームは魔法より物理攻撃が強いように設定されている。
特に主人公は上級職を選ぶ際には物理攻撃に特化させていったほうが楽になる。
流石にベルは回復役なので気にしなくてもよい。



ちょこっと攻略(エンディング分岐についてなのでネタバレ有り)












ストーリー中でわりと重要なことについて選択を迫られるシーンがあるが、マルチエンディングには全く影響はない。
エンディングに関わる部分はフレイヤ戦の行動とラスボス戦後の選択のみとなっている。
効率良くエンディングを見たい人は上記の場所でセーブしておこう。