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レビュー:忌火起草 これぞサウンドノベルの斬新な演出に価値あり

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タイトル 忌火起草
ジャンル サウンドノベル
価格 1800円
アプリ内購入 なし
日本語対応 あり
販売元:Spike-Chunsoft  | Version:1.0 | GameCenter:なし | 対応機種:iPhone / iPod touch / iPad |レビュアー:ドラゴン
評価:2.5(価格通り楽しめる)
リアルタイム進行の文章と台詞の臨場感
映像と音声の臨場感。
既読内容をスキップできない
ストーリーにメリハリを感じづらい雰囲気
おまけの108怪談集がいまいち。
『かまいたちの夜』、『428 ~封鎖された渋谷で~』を生み出したチュンソフトが作ったwiiのサウンドノベル「忌火起草 解明編」のiOS移植版。
ドラッグ「ビジョン」を使用した大学生達が謎の焼死自殺をしていくというストーリーのホラーサウンドノベル。
基本的にはノベル形式でゲームが進行していき、ときおり現れる選択肢を選ぶことでシナリオが分岐していく。
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▲選択肢によっては時間制限で選択できなくなるものもある。

特徴的なのは心理描写や状況説明は文章で表示され、会話や台詞はボイス(音声)のみで進行するという独特スタイル。
画面には人物の会話が表示されず、音を出してプレイするのが前提のゲームになっているのだ。
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▲実際には会話があるが、会話は音声のみで画面には表示されない。

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▲読み返す時だけ会話も文字で表示される。

テキストと音声をリンクさせた演出があり、これがまた斬新。
普通のノベルは「主人公が考えているテキスト」が表示され、その後に会話が表示される。
が、このゲームでは音声で会話しながらも、主人公が心の中で考えている別のことが同時にテキストで表示されており、これが意外にも現実の会話の雰囲気を出している。
それ以外にも、主人公が集中しているときは音声のみでなにもテキストが表示されなくなったり、上の空の時は音声が遠く聞こえつつテキストが多めに表示されたりと、自分が主人公その人になったような空気感が出ている。
これはテキストとテキストが独立している本作ならではの演出であり、ヘッドホンでプレイして味わって欲しい独特の表現方法だ。

ノベルゲームの老舗チュンソフトだけあって、演出面はこのジャンルでも随一。
映像はただシーンが変わって背景の写真が切り替わるだけでなく、ゆらぎや迫ってくる感じや微妙なズームなどの細かい表現を筆頭に、緊迫の場面ではムービーに切り替わったりとこだわりを感じる贅沢な映像表現。
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▲写真ではわからないが緊迫した場面では相手の距離や緊張感に応じてズームされていく。

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▲扉を開く瞬間は初代『バイオハザード』以上の緊張感を感じる。

シナリオは大きく分けて7つでそれぞれ話の展開はまったく異なり、エンディングは30を超える大ボリューム。
1周クリアするのに大体3時間ぐらいかかる。
ただし1週目のプレイではメインのシナリオ以外にはいくことができないようになっており、2週目以降にならないと他のシナリオに入ることができる選択肢は出てこない。
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▲シナリオの分岐はフローチャートの線の色で確認できる。

難点はプレイしてみてまず気になったのは映像が常に暗いこと。
ホラーノベルということはわかるが、雰囲気が明るいシーンまでも重苦しくなってしまっていて、ホラーによくある「得体のしれないものが来る!」という山場を感じづらい。
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▲明るい場面ですら映像は重々しい暗さ。

もっとも気になったのはリアリティあふれる演出に比べて、無理を感じる展開が多くて納得いかないところ。
1週目ではストーリーを進めていくとホラーとしての超常現象はさておいても、日常のパートでも常識では納得し難い状況が多数あり、ホラーに集中できない。
2週目以降ではそれが解消されるかと期待を抱いて進めても、パラレルワールドの話ぐらいに内容が違って違和感は解消されない。
真のエンディング(?)ですべての疑問が解決するが、ストーリーに引き込まれ続きが気になるのではなく、いい加減にあの部分の決着をはやくという気分になってしまった。
マルチエンディングなので、繰り返し同じストーリーを見ることになるのに、音声をスキップできず、新しいストーリーを読む過程がめんどくさいのもこれに拍車をかけた。

映像の表現、サウンドは非常に素晴らしいが「やっぱり、ストーリーあっての演出だな」と考えさせられた1作。
といっても話自体に魅力がないわけではなく面白いと言えるレベルは充分にある。
ゲームキャストではコストパフォーマンスも評価の対象としているので評価は2.5とするが、斬新なサウンドシステムは試してみる価値十分で、サウンドノベルのファンなら試してみても良いと思う。
定価は1800円、Wiiで発売された当時の値段6000円を考えれば安いし、7/22までは900円の半額セール中だ。

最後に、関係ないところで気になったのがおまけの108怪談集。
ストーリーを進めて特別な文字を発見すると108の怪談が読めるというものだが、見つけるのが大変な割に微妙すぎてただごとではない…。
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▲読んで損した気分になるレベル。

忌火起草の詳細・DLはこちら(itunes)

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凄い!!iPhoneゲームアプリコレクション
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