レビュー:ガーディアン・クルス 高い完成度、ゲームメーカーの心意気を感じるソーシャルカードバトルゲーム
- 評価7
- 2012年06月30日
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- ガーディアン・クルス|

タイトル | ガーディアンクルス |
---|---|
ジャンル | ソーシャルカードバトル |
価格 | 基本無料 |
アプリ内購入 | 課金専用通貨(なくてもかなりプレイ可) |
日本語対応 | あり |
販売元:スクエア・エニックス | Version:1.0 | GameCenter:なし | 対応機種:iPhone / iPod touch / iPad | レビュアー:トシ |
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が売り文句のソーシャルカードバトルゲーム。
昔の「豪華スタッフ」がiOSゲームを出して失敗しているし、なにより「どうせまたカード合成のガチャゲーだろ」というところで期待感ゼロ。
ところが、久々に良い方向で驚かされたゲームだ。
触ってみてまずアプリの完成度に驚く。
ソーシャルゲームといえば、どこでプレイしても通信で少し引っかかる画面遷移が嫌いだった。
が、このゲームはどうしたことか通信環境が良い場所では、通信しているのが分からないぐらいである。
ファミ通で攻略記事を書いているぐらいやっているが、操作方法もわかりやすい。

▲メニューはまとまっていて使いやすい
カードのイラストはほとんど西洋ファンタジー調のかっこよさで、音楽も良い。。

▲これで★1のノーマルカード
「とりあえず、作りかけで出しました」という感じのソーシャルゲームが多いなかで、最初から高いレベルで完成されている。
そんな基礎ができている上で、既存のカードバトル系ソーシャルゲームに対して真っ向から挑戦し、4つのことを成し遂げている。
1つめは「ガチャなし」がある程度事実であるところ。
ゲームで必要なモンスターは「ハントチケット」を消費して「ハント」と呼ばれるミニゲームで手に入れる。
スナイパーライフルで魔獣を狙撃して捕まえる内容で、魔獣のHPを0にすると魔獣のシルエットと同じ種族のカードを入手できる。

制限時間は60秒で、その間に狩った魔獣は全てプレイヤーのもの。
「ミニゲーム」という表現も伊達ではなく、1回のハントで最低10枚カードを手に入れる人もいれば、上手くいって5枚という人もいる。

同じ種族でもカードが複数あり、その種族のなかでランダムに当たるので実質的に魔獣を1体倒す=ガチャ1回に相当するが、「ある程度狙ってカードを手に入れられる」「上達すると狩る数が増える」というのはゲームと言ってもいいだろう。
新しい方向性の模索として評価したい。
2つめはゲーム要素を強化しているところ。
魔獣カードの能力は他のカードバトルゲームよりだいぶ凝っている。
『ドラゴンコレクション』や『拡散性ミリオンアーサー』に見られるように、ほとんどのカードゲームは「HP」「攻撃力」「特殊能力1つ」「属性」の4つぐらいしか能力がない。
このゲームはそこに加えて「防御力」「賢さ」「素早さ」「MP」、「3つまでのアビリティ(特殊能力)」があり、同じカードでも「タイプ」と「どんなアビリティを覚えさせるか」を考えて成長させる必要がある。

▲能力いっぱい
バトルシステム自体は10枚のカードが順番に出現にして、1対1で勝ち抜き戦を行なっていくシンプルなものだが、カードの育成、どのアビリティを覚えさせるか、出す順番によって同じカード編成でも勝率はだいぶ変わってくる。
もちろん、買い切りのカードゲームと比べれば課金ゲーは否めないが、ここまで複雑なものはなかなかない。

3つめは無課金でも全てのカードが手に入る確率が低いながらあること。
普通のカードゲームは無料でプレイしていては絶対手に入らないカードがたくさんあるが、このゲームでは一番レアなカードですら無課金でも手に入る可能性があるのだ。
正真正銘の「無課金でもいろいろ手に入る」ゲームである。
実際に私は1枚だけとはいえ手に入れたし、★4(2番めにレア)は友人と合わせて2人で合わせて8枚手に入れた。

▲★3(ちょっとレア)程度なら5回のノーマルハントぐらいで手に入る
私は「無課金でプレイできます!」という文句に対して、無課金では絶対勝てないカードを持った課金者と同じ場所で戦わせるゲームに対して「なんだそれ」と思っていた。
例えるなら「無料参加のレースです!」と言って参加者に自転車を配り、F1カーと競わせるような胡散臭さを感じていた。
が、このゲームは一応F1カーが手に入ることもあるし、市販車ぐらいであれば確実に手に入る。
4つ目はトレードやメッセージに制限がないこと。
RMTなどの問題が取り沙汰されているが、コミュニケーションがないオンラインゲームはオンラインである面白さの半分を失っていると思う。
このゲームでは、イベントが発生する度に活発なコミュニケーションが発生し、うまく立ち回ればレアカードをトレードで入手することも不可能ではない。

最初にプレイしたとき、「ソーシャルゲームをこんなに複雑にして大丈夫か」というのが感想だった。
ソーシャルゲームが単純なのは誰でもプレイできるようにして間口を広くし、プレイヤーの腕によって大きな差がつくことを避けて脱落を防ぐためである。
単純な方がガチャ中毒にさせるにはちょうど良いし、「無料だからプレイしてみて」とプレイヤーが他人を招待しても単純な方が続く可能性が高い。
しかし、このゲームでは何も知らない微課金者は無課金のゲーマーに負ける。
超課金でも何も知らなければバトルで勝ち抜き続けることはできない程度にはゲームである。
また、対戦しなくても1人用のストーリーモードは「ぽちぽち」よりはRPGっぽい作りになっている。

▲1人用のストーリーモードはRPGっぽい。
古参のゲーマーから見れば「何をこれぐらい」と思うかもしれない。
だが、『ドラゴンコレクション』のヒット以来、「こうすれば儲かる!」という集金装置をそのまま出しているメーカーが多い現状に、「こうした方が面白い」という見地をから作られたゲームを作った事が大きな一歩だと思う。
スクエア・エニックスというゲームメーカーの矜持がカードバトルゲームに対してこんな大胆な挑戦をさせたのだろう。
といいつつ、正直に言うとハントが面倒になって3日間で飽きると思っていた。
「毎日の作業が簡単じゃないとソーシャルは飽きる」
というのが私の持論だったからだ。
が、結果として未だに続いていて、ソーシャルゲームの中では今私の中でNo.1を占めている。
高い完成度のアプリを、様々な挑戦を乗せてだしたスタッフに敬意を評して、評価はソーシャルカードバトルゲームとしては高めの3.0としたい。
現在はイベントも豊富で、運営も非常に良いし、ソーシャルゲーム好きで既存のものに飽きていれば迷わずためしてみるべきだ。
…買い切りのゲームが好きなプレイヤーにはあえてオススメはしない。
ガーディアンクルスの詳細・DLはこちら(itunes)
2012.07.01 追記:
初代iPadでは落ちるとのことで「軽い」「落ちない」という記述を削除。
iPod touch 4Gではハント時に処理落ちを確認。
iPhone4S、iPad2は快適
コメント一覧 (20)
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- 2012年07月01日 13:24
- おお高評価
スクエニ頑張ってますね
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- 2012年07月01日 18:35
- 初代iPadでやってますけど、落ちまくりですよ。
ゲームが進むにつれて落ちやすくなってきてます。
起動直後、図鑑画面、戦闘終了時、ハント中、四獣出現の演出時、等々で頻繁に落ちます。
特にハント中に落ちるとチケットも仕留めた魔獣も泡と消えるので(これまで5、6回経験してます)、ハントするときは必ず一度ゲームを抜けてタスクをすべて消してから、ゲーム起動後は図鑑などを開かずにハント場直行して、それでも落ちないかとおっかなびっくりハントしています。
この程度の内容のゲームでこれほど落ちやすいのは、単純にプログラムの作りが甘いのだと思います。
メッセージも30文字制限はきつい。最低100文字は欲しいし、絵文字が使えないのもよくわからない制限ですね。
僕も全体的にはかなり好印象を持っていて、批判ばかりをしたいわけではないのですが、それだけに非常に落ちやすいのがストレスで残念だと思っていたので、「全く落ちない」というのを見てちょっと言いたくなってしまいました。
コメ汚し失礼しました。
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- 2012年07月01日 20:09
- ▼1さん
いろいろ情報を頂いたので、変更しました。
私は比較的快適な環境でやっていたので、印象が違うかもしれません(3G通信使わないので…)。
指摘ありがとうございます。
▼2さん
頑張ったと思います。
驚きました。
しかし、ソーシャルゲームは運営が命なので長い目で見ていきたいですね。
▼3さん
iPad2、iPhone4Sでやっていたので気づきませんでした。
iPod touch 4Gでも落ちないのですが、ハント時に処理オチを確認しました。
コメントありがとうございます。
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- 2012年07月02日 13:38
- > なお、私の最高記録は20枚である。
こういう人が続けるんでしょうね。
これ見てなおいっそうやる気が失せました。
ユーザの技術勝負にするとパイは取れないと思いますけどね。
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- 2012年07月02日 15:09
- 20は運だと思いますよ。
遮二無二狩って12くらい、ドラゴン探して10弱くらい…
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- 2012年07月02日 16:26
- 最高20枚という記述を削除させていただきました。
誤解を招くと思い、削除していたものが何故か出ていたので…。
▼5さん
パイがとれなさそうなところに切り込んできたところが面白いので評価3.0にしました。
技術で決まらないゲームは沢山あるので、そちらをプレイすると良いかと思います。
▼6さん
確かに20は非常に運が良かった時のものですね。
私は10枚が普通ぐらいです。
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- 2012年07月04日 15:10
- コミュニケーション機能に制限が無いって、プラス要素なんですか?
正確に言うなら、ちゃんとプラス要素だけにコントロール出来ているんですか?
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- 2012年07月04日 15:33
- グリーやモバゲーが「出会いの温床」と呼ばれるのはSNS機能のせいです。
メールのやり取りは文字数に制限がないし、写真のアップは自由。
性別などで検索もできる。
で、低年齢のユーザーが多かったので特に言われた(だからmixiでも同じ問題はあります)。
30文字のガーディアンクルスはそれ自体が出会い系などに向いていません。
なので、コントロールする必要が薄いんです。
ということで、このゲームに関しては十分だと思っています。
トレードについては、ものがある以上RMTされないほうがおかしいと思っています。
オンラインゲームから脈々と受け継がれた根本的な問題はアイテムが異常に貴重なことだと思っています。
だから、それが問題になるならアイテムの希少度を下げて欲しいと思うんですよね…。
ガチャを将来的には廃止してもらいたいと思っています。
ここは本当に難しい。
※ガチャについてのコメントを後から追記させていただきました
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- 2012年07月07日 10:53
- パズドラは最初は横画面で作ろうとしていたそうですが、ソーシャルゲームはいつでも気軽に起動してプレイしようと思えるかが大事であり、横画面だと通学通勤中に片手でプレイ出来ないし、女や大人には横画面を構えるのは恥ずかしいということで、縦画面にしたそうです
スクエニさんはその程度の配慮も出来なかったみたいですが、それをスクエニの本気とは思いたくないですね
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- 2012年07月07日 18:28
- ガークルを縦画面は無理でしょ…
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- 2012年07月08日 01:18
- 縦画面だと確かにどこでもプレイしやすいと思いますが、横画面は横ならではの楽しさがあると思います。
パズドラが本気で作られているのは確かですが、横画面だから本気ではないというわけではないかと。
ゲーム内容次第で、クリスタル・ディフェンダーズなどは縦横両方対応していますし。
特にスクウェア・エニックスといえばグラフィック。
グラフィックを活かすのはやはり横画面が適しているものが多い気がします。
今後多くのタイトルを出すというわさですし、そちらに期待するのがいいかと思います。
ガーディアン・クルスも本気のチャレンジだと思いますが、まだまだ過渡期にあるのも事実(半ガチャがあるわけですし…)。
1〜2年の長い目で見たいと思います。
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- 2012年07月08日 11:04
- ホーム画面に戻ってまた起動するとタイトル画面に必ず戻される気がするのですが、これってメモリ不足かなんかなんでしょうか
たくさんアプリを持ってますけどこんなことにはならないので、このアプリはよっぽどメモリ使ってるとか?
それとも昔マルチタスクが無かった頃のOSだか機種だかに合わせてるんですかね?
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- 2012年07月09日 15:46
- 戻ったり戻らなかったりするのでメモリ不足なのかもしれませんね
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- 2012年07月10日 19:19
- 恐らく、メモリの問題と時間の問題の2つがあると思います。
メモリが多めのiPad2では戻らないことも多いですね。
その上でオンラインゲームなので、一定時間以上操作がないとトップに戻って更新を確認する仕組みになっているように見えます。
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- 2012年07月17日 05:26
- サブミッションが終わったらキャッスルゼロへ!ってありますけど…
それは、今出てるミッションが終わったらですか?
それとも、全てのミッションが終わってからって事ですか?
良かったら教えて下さい。
お願いします
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- 2012年07月17日 05:33
- ▼16さん
すべてのサブミッションが終わったらキャッスルゼロにいくと新サブミッションが出ているという意味です。
全部終えてから行ってみてください。
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- 2012年07月17日 05:45
- トシさん
親切にありがとうございます!!
頑張ってやってみます!
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- 2012年08月16日 21:07
- ノーマルハントで星5とりました 笑
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- 2012年08月22日 20:51
- ATBと聞いてエンドセクターを思い出した。ソーシャルゲーでリメイクされないかな
4Sですが、電池を食う印象がありますし、本体加熱がかなり激しいと思います。環境にもよるのかもしれません。