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「俺はカワイイものをわらわら動かしたいんだ!」ゆるロボ製作所の製作所の話。

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かわいいロボットを生産し、どんどん出荷する『ゆるロボ製作所』。
AppStoreで無料アプリ1位をとるほどの人気を誇るこのアプリの開発話を「渋谷iPhonegames勉強会」で伺ってきた。
「俺はカワイイものをわらわら動かしたいんだ!」
そう、ゆるロボ製作所の企画は1人のプログラマーの声から生まれた。

折りしもGAMEPOT社内では放置系育成ゲームが大人気。
そこで、下のようなイメージ図が作られた。
どうみても放置系育成ゲーム=なめこです、ありがとうございました。
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ロボットをつくって出荷するだけで、ほんとうに面白い物ができるのだろうか?
それを確かめるため、Unity(ゲーム制作ツール)を使用してテスト版を2週間で開発。
下のような初期型が作られ、無事ゴーサイン。
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2週間に1回、動いて見せられるプログラムを作り、それを稼働させて得られた意見を元にまた2週間で開発を行う手法で開発が開始された。

最初の2週間で、ロボット6体で遊べるもの(下の画像左上)が完成。
続いて次の2週間でチュートリアルと30体のロボットなどが実装される。
ぞうを見ると、すでに製品版に近いことに驚かされる。
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3日おきに最新版を作って配布し、社内のフィードバックを得て徐々に改良。
出荷時の扉をスワイプで動かす操作などはこの時に追加されたらしい。
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開発の過程では
・ロボを倉庫に保存する機能
・ロボストック数アップ機能
・時間帯や向き限定のレアロボ
・アイテム
などの機能を予定していたが、極力シンプルにするため排除。
そのぶんの労力を他の機能に回したとのこと。

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そして完成したものは御存知の通り、無料アプリ1位を獲得。

「宣伝を全くしていなかったので驚きました。」

とここまでが講演での発表。
せっかくなのでこのあと、手が開いた開発者の方を捕まえて聞いてみた。

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放置系というとなめことの差別化を意識されたと思うのですが…大変ではありませんでしたか?
kaihatusya
そのあたりは全然意識しませんでした。
3Dで、動いてみたら全然違ったので。
__________reasonably_small
今後のアップデートでどんどんロボが追加されたりするのでしょうか?
kaihatusya
アップデートは予定していますよ。
ロボは作ると容量が増えるので…ロボの増加以外の方向も考えています。
ロボットが増えるのではなく、機能が増えるとあればちょっと面白いことも期待できそうだ。

その後に企画を出したエンジニアさんを発見。
カワイイものについてのこだわりをお聞きしなければ…!
__________reasonably_small
「俺はカワイイものをわらわら動かしたいんだ!」はどこから出てきたのでしょうか?
kaihatusya
いや、実はわらわら動かせればなんでも良かったんです。
ハードの限界に挑戦するのが好きで、キャラを限界まで動かしたかった。
そこに、デザインの人がかわいいロボを出してきてくれたのでこれでいいじゃないか!と。
__________reasonably_small
じゃあ、それが凶悪なモンスターだったらアクションだったかもしれないんですね。
kaihatusya
そうなっていたと思います。
ロボでiPhone4でも条件によっては少しもっさりするぐらい限界に挑みました。
__________reasonably_small
可愛い顔してiPhoneの限界に挑戦…すごいですね。
kaihatusya
開発時よりもいろいろ技術情報が出てきたので…もしかしたらもう少し増やせるかもしれません。
__________reasonably_small
じゃあ、今後のアップデートで!?
kaihatusya
あるかもしれないですね。

ということで、少ないながらも聞いてきた。
ゆる〜く見えても「限界に挑戦したいプログラマ」の挑戦心の結晶が『ゆるロボ』。

「とりあえず、なめこっぽいの出して見ようか」

という低い志ではなく、技術への挑戦心とがっちりした開発体制が無料1位を生み出したと言えそうだ。

ゆるロボ製作所の詳細・DLはこちら(itunes)