ソーシャルゲームを見る7:ソーシャルガチャ課金誘導はすでにネットゲームを超えた
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- 2012年02月11日
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というエントリが話題になっている。
ネット上のオタク系有名人かーずSPさんが、15万円をモバゲー版アイドルマスターに費やすまでの道のりがわかりやすく解説されていて面白い。
第1回の「ソーシャルゲームはゲームの仲間入りをするか」で書いたようなステレオタイプのはまり方で、「本当だったのか?」と疑いたくなるほど綺麗な流れだ。
「10万も20万も支払ってる人は、もはや「面白さ」ではなく「錯誤」や「射幸性」にお金を払っています。だから、他の人が面白さが分からなくても、そんなん当たり前です。」
解説のtail_y氏の指摘もわかりやすい。
全体を要約すると、課金しないと用意に取り除けないストレスを与えて課金させ、課金した先に餌(コンプ景品)を見せて課金させ続け、課金に対する抵抗を弱くしてヘビー課金に導くのがソーシャルゲームの集金方法の1つという事実だけが書いてある。
補足すると、ここに至るまでに大抵のプレイヤーはある程度の時間をソーシャルゲームに費やし、「辞めるのはもったいない」という心理で抜けづらくなっているというのが前段階としてまずある。
1つだけ気になったのが、「ネットゲームと比べてモバイルSNSゲームだけが最近好調な理由としてはガチャコンプかな」という部分。
ネットゲームには「セット装備」という概念があり、これを集めると特別な能力を手にすることができた。また、譲渡できないセット装備というものもある。
つまり、実質的にコンプガチャを実装しているネットゲームもあるのだ。
特に韓国系のネットゲームではガチャによる課金誘導が激しく(自国では法律でガチャが禁止されているのに)それらの熾烈さはソーシャルゲームの比ではない…
※コメント欄でガチャは規制されているものの、ランダムでアイテムが出る宝箱を開ける鍵を売ることで法律を通り抜けて実質的にガチャは復活したと指摘いただきました。
ということで、本場韓国は凄い…!

最近見た2つのガチャを思い出して、考えを改めるはめになった。
1・予告ガチャ
レア度の高いカードが来る可能性がある場合、「次回はレア度○○以上確定です!」などと予告してくれる。つまりガチャをそろそろやめようかというところで「次はSレア以上です!」とか出るパチンコの予告演出のようなもの。
期間限定ながらドラゴンコレクションでやっていたことで有名。
これはすごい!革命的だ。
ついでにドラコレプレイヤーの自分の経験から言うとレアが出ると言われても、カスレア(使えないカード)が出る可能性のほうが遥かに高い。
2・更にレアなガチャを回せるコインが出るガチャ
ガチャの中に「レアコイン」が混ざっており、レアコインを使ってさらにレアなアイテムがランダムで当たる特別なガチャを回すことができる。
残念ながらゲームは忘れたが、課金することで「ガチャを回す権利がまれに手に入る」恐ろしい手口。
これは…すごい金の臭いがする。
これらはパチンコで言うところの期待を煽る「予告」的性格を持っており、射幸心を一層煽る効果があると思われる。
こう言った演出はネットゲームでも見たことがなく、すでに集金手法の先鋭化ではソーシャルゲームがネットゲームを超えていた。
ソーシャルゲームの課金手法はパチンコ・パチスロ型に移りつつある。
やり過ぎるとちょっと危うい気がするが、この先どうなっていくのか注意深く見守りたい。
元記事で敢えて善悪は語らないようにしているので、こちらも特に今回は何も言わない。
ただ一言、個人的な意見として言いたい。
買いきりのゲームの方が楽しく、遥かにコストパフォーマンスは高い。
要はダライアスバーストSP買え。
※この記事と同じものが昨日上がっていたが、手違いで削除してしまったので修正を加えて再度アップ。
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コメント一覧 (5)
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- 2012年02月12日 10:13
- 私もななしさんと同意見です。
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- 2012年02月12日 23:09
- 韓国でも普通にガチャみたいのがあるようです。禁止されてるって話はどこから出たんでしょうね?
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/02/11/2012021100550.html
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- 2012年02月13日 17:17
- 韓国の場合一応オンラインゲームには規制がありましたので(今回新設された3重規制とは別)、直接的なガチャはモバイルゲームに集中されていました。代わりに強化確率とか破壊確率とかがガチャの役割を担当してきました・・・が、「ランダムボックスを直接売るのがまずいなら、ボックスを開けるための鍵を売ればいい」という方法が開発され、それ以後ガチャが復活しつつありますね。まぁ今はそれどころじゃない、世界最強の規制を受けることになりましたが・・・
全く関係ありませんが、タイトルアイコンのニート妖精には自分も釣られるところでした・・・あざといですなあの設定うむむ
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- 2012年02月14日 05:00
- ▼ななしさん、2さん
細かく見ればその指摘は正しいと思いますが、広い目で見れば変わらないのではないかと思います。
「設定6以上がなんと4台!!」というのはソーシャルゲームの「新規イベント開始!」に当たりますね。
予告ガチャはパチスロで言う「当たり濃厚演出」に当たると思います。
レアガチャについても似たようなものだと思いますね。
全ては射幸心を煽るためにあるものなので、最終的な性格としては同じものだと思っています。
また、パチンコなどは金に絡めて射幸心を煽りますが、ソーシャルゲームはコンコルド錯誤(始めてしまったものを辞められない心理)を使って煽るもので、一概に比較できませんが「打ち続ければ勝てる!」というのも「あと3000円でほしいカードが出る!」というのも状況的には似ていると思っています。
加えて言うとソーシャルゲームはパチンコをしのぎつつあるなぁ…とも思っています。
いつもありがとうございます。
▼CharleyManさん
禁止されているけども、NONAMEさんのおっしゃるように法律をくぐったようですね。
追記させて頂きました。
コメントありがとうございます。
▼NONAMEさん
細かい指摘ありがとうございます。
勉強になりました。
オタクとコンプゲーは相性がいいと前々から思っていたのですが、身の回りで次々と証明されて微妙な気分です。
ニート妖精は萌えノベルとかにまったくそそられない私も「おおっ!」と思ってしまいました。
アレは危険なのでモバマスはやりません。
コメントありがとうございます。
ただパチンコパチスロの例えについては、少し語弊があるのではと思います。
パチンコの予告は既にチェッカーに入った分の当たり判定の演出にすぎませんし、潜確や天井のことをいってるなら、それこそ続けたらプラスになるわけで、ちょっと違うきがしました。
射幸心を煽るというのは分かりますが、
それってむしろイベントの広告とか音楽とか、そっちのほうなのでは。
ときになったのでコメントしました