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レビュー:これぞスマホ時代のグラフィック!しかし3時間で終わるRPG トリニティクレスト

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タイトル RPGトリニティ・クレスト
ジャンル RPG
価格 600円
アプリ内購入 なし
日本語対応 あり
販売元:Menue | Version:1.0 | GameCenter:なし | 対応機種:iPhone / iPod touch | レビュアー:トシ
評価:2.0(良くはない)
スマートフォンレベルの映像
戦闘が単調なのにエンカウント率高い
ボリュームが少ない
バランスが悪い
帰るアイテムを購入していないとダンジョンクリア後歩いて全部戻るハメになる
古代の紋章「トリニティ・クレスト」をめぐり、リスクテイカー(危険請負屋)のブランクとサイガ、そしてトリニティクレストを見に宿す少女ルーナが、強大な組織の陰謀に立ち向かう。

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このゲームはフィーチャーフォンからのアップグレード移植作品。
内容をそのままに、グラフィックや操作性をスマートフォン向けにしたものとなる。
このゲームをプレイした人間は3度驚くことになる。
まず、そのグラフィックと演出。
完全にRetina対応で背景やキャラのドット絵レベルも高い。

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イベントシーンの一枚絵もこの通りのクオリティ。
そして、目パチの演出すらある。
見た目に関して言えばフィーチャーフォンどころか、スマートフォン専用に開発されたかと思うほど。

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ゲームの雰囲気は少しFF7的。
「マテリア」=「紋章」と言い換えれば設定は大体片付くし、リミットブレイクっぽい技もある。
敵や背景にもその影響を感じる。
キャラクターデザインはホスト風を通り越してヴィジュアル系バンド的まで突き抜けてしまっているが、そんな細かいことは置いておいて、今までのフィーチャーフォン移植ものとは次元の違うグラフィックレベルに圧倒される。

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そして、ゲームが始まると圧倒的な単調さにまた驚く。
セミリアルタイムの戦闘は基本的に殴るだけだがなんとなくテンポが悪い。
「紋章を装備して魔法を使う」という要素があるが、ボス戦以外は殴っていればだいたい解決。
敵の種類も少ないし、行動パターンも単調。


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それでいて異常にエンカウント率が高く、ダンジョンは長い。
プレイ時間を少しでも延長するためか無駄な分岐や道が多く、イラつく。
こういったゲームでは行き止まりの先に宝箱を用意しておくのが常套手段だが、このゲームではそんな配慮も絶無。
たまに回復アイテムがあっても、素晴らしい宝などどこにもない。

さらに、このゲームのダンジョンはボスを倒しても終わりではない。
いや、正確にはダンジョンのイベントは終わりだが、帰りの近道などはない。
道具屋で購入するアイテムを持っていない場合、ダンジョンのボスを倒したらこのなが~い、なが~い、そして敵がやたら出現する道を歩いて帰らなければならない(が、そんな注意はどこにもない)。
ちなみに、タイトルにあるクリア時間3時間は1度ダンジョンを歩いて帰る時間込みである。

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最後に、タイトル通りスムーズに行けば3時間で(1度クリアしていれば2時間半も夢ではない)クリアできるボリュームに驚く。
上のスクリーンショットの地図で最後のダンジョン以外すべて表示されているという状況。
「街2つ、ダンジョン3つ」
これが全てである。
しかも、前述のとおりほとんどはやたら長いダンジョンによる時間稼ぎ。

さらにさらに、ゲーム全体のバランスも悪い。
回復の紋章である「水」は回復量が少なすぎて使えないし、装備も防具はあまり意味が無い(最後まで初期防具で終わってしまった…)。
攻撃はリミットブレイク的な技に任せて、アイテムで回復していれば戦闘は終わる。
やたらに出現する敵からは逃げておいてボスを倒すと膨大な経験値が入るので、LVUP作業はあまり必要ない「LVUP調整はほぼボス任せ」という投げっぷり。
なお、ボス戦中に倒れているキャラには経験値が入らないため、ボス戦でキャラが死んでいると悲惨なことになる。

ということで、今年の初めから早くもがっかり大賞。
最後になったが、戦闘が面倒だからといって逃げ続けていると何故か落ちやすくなるバグもあることも書いておこう。
この解消方法は「逃げずに雑魚に勝つ」の模様。
落ちまくったのとボス戦で仲間が死んだ時にリセットしてクリアまで表示時間は3時間21分、プレイ時間は4時間ぐらいだったように思う。

評価は1.5としたいが、グラフィックレベルが高いので仏心を出してぎりぎり2.0にしたい。
85円なら納得かな。

RPGトリニティ・クレストの詳細・DLはこちら(itunes)

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