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Distimoレポート:半額に満たない値下げは逆に利益を圧迫する?

Pocket Gamerの記事によると、Distimoのレポートで「値下げすることで売れなくなることがある」「半額以上の値下げをするべき」という事が言われているそうだ。
興味深かったので日本語訳してみた。

以下、適当翻訳(気になる方は元ソースをどうぞ)
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Distimoによれば、アプリのセールを行うと、より多くの収入を得ることは難しくなります。
ダウンロードさせるには半額にする必要があるそうです。

AppStoreの開始以来3年以上立っていますが、このプラットフォーム上の消費者の動向予測は簡単ではありません。
今年のロンドンの携帯ゲームフォーラムの議論の1つは、アプリの価格を大幅切り下げしたり一日の間無料にするのが、今までのようなダウンロード数の上昇を保証しないということです。

Distimoの最新号は上記のような戦略がまだ成果をあげることができる可能性があることを示唆しています。
が、それは恐らく開発者がそれらのタイトルの価格を大幅に引き下げ、ネームバリューがある場合のみです。

多くのDistimoのレポートで統計がとられているのは特定のカテゴリーのトップ100アプリからだけです。
トップ100アプリのなかで、セールの初日iPhoneのアプリは平均41%は収入が増加します。
セール期間全体の収入を見ていくと、平均してその上昇は22%まで落ちます。

iPadについては、セールはさらに大きなインパクトがありえます。
少なくとも初動では。52%も収入が上昇します。しかし、セールの全期間を平均すると上昇幅はより控えめになり、19%となります。

面白い事に、Android市場ではそれが逆転し、セール初日では7%の上昇ですが、全体で見ると22%の上昇となります。
上記予測は多くのアプリの統計から出ていますが、他のタイトルよりも幸運なアプリの話です。

「3つのストアでセールを行ったアプリの平均をとると売上は増加しているが、セールを行ったうちの30〜50%のアプリは収入が減少した」とDistimoはそのブログ上ではっきり書いています。
セール成功の鍵は、少なくともアプリの価格を半分まで引き下げてセールすることだとDistimoは主張します。

「私たちの研究では、値下げでより多くの収入を得るには、意味のある大きな値下げを提示することが重要であるとわかりました。」
「一般的に、最適化されたセールでは価格が半額か1.99&(170円)、0.99$(85円)の価格帯です。」
と付け加えます。

Android市場で最も急上昇するとDistimoが言っているもう1つの方法は、Androidマーケットでオススメに取り上げられることです。
Googleによって取り上げられたアプリはiPad/iPhoneアプリがAppStoreで取り上げられるよりはるかに有効で1週間で平均65位も上昇します。

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元になったレポートを最後まで読むと、最も売れるアプリの価格の平均はゲームでiPad 5.28$、iPhone 3.14$、Android 3.54$となっているが、実際に最も売れているアプリの値段はそれより高いということで、アプリ価格付けについては参考の域をでない模様。

最後に、iPhoneとAndroidの傾向の差について、個人的な意見を付け加えておきたい。
値下げ効果の波及が遅い点だが、これはAndroidで値下げを告知する仕組みが弱いからと考えられる。
AppStoreに関しては多くのサイトが値下げ情報を配信するが、Androidはその仕組みが弱い。
値下げがアプリのランキングに即座に反映しないように思える。
これがそのまま、Androidアプリのセール効果が後からやってくることに直結している気がする。

Android マーケットのほうがAppStoreよりもアプリを探しづらい(と言ってもAppStoreに慣れているというのもありそうだが…)のがスタッフのオススメの効力を高めていると思われる。

なお、DistimoのレポートはこちらからDLできる。

追記
記事の一部を要約したものをfladdict » スマホアプリの売り上げと、セールの相関関係レポートで確認することができる。
おお、わかりやすい!