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ソーシャルゲームを見る6:ゲーマーも納得のソーシャルゲームとは、ソーシャルゲームは値段を表示せよ

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前回までにソーシャルゲームが批判される点は「表現の規制とレーティング」「基本無料とありつつも実質そうではない」という点を書いてきた。
では、今回は解決策とソーシャルゲームはゲーマーに受け入れられるか、というのを考えていこうと思う。
まず、表現については CERO でなくとも構わない。
一定の基準を明示してフィルタリングして欲しい。
特にユーザー登録制のプラットフォームである GREE や Mobage であれば年齢による規制は特にやりやすいだろう。
是非、そういったガイドラインを作って欲しい。

続いて一番多く指摘される料金に関する問題。
これはフリーミアム全般に言えることなのだが、「どの程度まで無料で遊べるのか?」「いくら払うとまともに遊べるの?」「いくら払えば上位プレイヤーになれるのか?」というところがまったくわからない。

これに関しては、

「アクティブユーザーの何%が課金するのか」=「どの程度無料で遊べるか」
「課金者の平均課金額はいくらか」=「一般的な水準で遊ぶのにいくらかかるか」
「上位者の平均課金額はいくらか」=「上位プレイヤーになるための金額」

というのを表示するのが良いと思っている。
「基本無料」などという曖昧な言葉ではなく、「これだけかかります」と書いておけばトラブルの大半は解決するように思う。
いかがだろうか。

そして、ゲーマーに受け入れられるかどうかという点だが、これについては間違いなく将来は受け入れられると思っている。
『ドリランド』などに代表されるタイプのゲームは、旧来のゲーマーに訴える面白さを持っていない。
が、最初の記事で書いた通り、「褒める」というところにたどり着く過程が異なるだけで、やはり一定の層に訴える面白さがあると思う。

この手の話は昔からあった。
過去、アクションゲーマーが「やれば必ずクリアできるRPGなどゲームじゃない」という事をいっていたこともあったし、「コンピューターゲームはゲームじゃない」と言っているアナログゲーム(将棋など、電源を必要としないゲーム)プレイヤーもいた。
そこにかつてない規模で「ソーシャルゲーム(課金ゲーム)はゲームじゃない」という論争が加わっただけである。

ソーシャルゲームは黎明期であり、これもまた徐々にジャンルとして確立されていくように思う。
ゲーマーを納得させるコアゲーマー向けのソーシャルゲームも徐々に出現するだろう。
問題を解決しつつ、良い方向に向かうことを信じたい。

さて、ソーシャルゲームは旧来のゲーマーに訴えていないということは書いたが、問題にしたのは課金方法と表現についてであり、ゲーム内容については問題としなかった。
実際のところ、ゲーマーも「これは自分にとって面白くない」「社会的に問題がある」ということは言っていても「ソーシャルだから」という理由で完全否定したことはないように思う。
証拠に、ゲーマーからも文句の出なかったソーシャル要素のあるゲーム2つ、そして私が好きなソーシャルアプリを1つ、合計3つ紹介して終わろうと思う。


どうぶつの森シリーズ


任天堂が出したソーシャルゲームの名作。
自分の村を成長させたり、友達のところへおでかけして助けてもらったり…
今あるコレクション系のソーシャルゲームではこれに似た体験を楽しめるものはないのに、コレクション系にある面白さは網羅している。
100万人以上が平均4000円以上を支払っているであろう文句なしの大ヒットソーシャルゲーム。

ドラゴンクエスト9
dq

ドラゴンクエストシリーズ最新作。
DSのすれちがい通信で宿屋に客が来るのはなかなかワクワクする要素で、お出かけが楽しかった。
マップを客からもらう要素もあり、これまたワクワク。
既存のゲームでもソーシャルを味付けに使ってより楽しくできる一例。

うろおぼ絵17
ss2
17秒でお絵かきして、出来上がったもののめちゃくちゃさを楽しむアプリ。
Twitterを通じて他人に見せるといろいろな反応が帰ってきて楽しい。
無料で楽しめるソーシャルエンターテイメントアプリ。
うろおぼ絵17の詳細・DLはこちら(itunes)

どうだろうか、ソーシャルゲームも捨てたものではないし、まだまだ発展して楽しくなる気がしてくるのではないだろうか。
今回は課金方式の批判をしているので避けたが、今風のソーシャルでも私は「伝説のまもりびと」「Tiny Farm」などは適度な課金で十分に楽しめた。

最後が駆け足になったがこれにて、シリーズは終了。
次回より、どんな人がソーシャルゲームを楽しんでいる人達に質問する「ソーシャルゲームプレイヤーの実態」をお送りしようと思う。
ソーシャルゲームを遊んでいる方、楽しんでいる方にお話を伺おうと思っているので、「話したい」という方がいらっしゃれば是非、gamecastblog@gmail.comまでご連絡を。



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