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スマホゲームウォッチ1:ゲーム大手の判断から見るアンリアルエンジンと Android の限界


今年のはじめ、ゲームロフトは「アンリアルエンジンを使用した素晴らしいゲームを今年3本発売する」と発表した。
実際に海外での人気ジャンル FPS(主観視点のシューティング)で『March of Heroes』は発表され、その映像クオリティが話題に登った。
私自身もプレビュー版をプレイしたが、実際にかなりの映像に仕上がっていた。
が、このゲームは発売中止となってしまう。

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その後発売された FPS 、『モダンコンバット3』はゲームロフト独自のエンジン(ゲームを動かすためのツール)を使用しており、それは March of Heroes に勝とも劣らないクオリティであり、ゲームロフトのアンリアルエンジン採用ゲームはそれ以降発表されていない。
あくまで予想だが、年末商戦が近い時期に発表がないということは、アンリアルエンジンのゲームは全て開発中止と考えてもおかしくない(※1)。

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まず、海外で最も強いジャンルであるはずの FPS だが、iOS での最大ヒットシリーズの『モダンコンバット3』、そして EA から発売予定の『バトルフィールド3』どちらも独自のエンジン(ゲームを動かすためのツール)を使用していること。

どちらもアンリアルエンジンのゲームに劣らない映像だが、独自のエンジンを使用している。
FPS を作成するときにとくに強いと言われているアンリアルエンジンを採用しなかったということは、何かしら採用できない理由があると考えられる。

ずっと「なぜだろう?」と思っていたのだが、最近 Android 端末を買ってみて納得した。
最新の機種でも手元の iPod touch 4G で快適にプレイできるゲームの動きが悪い。
Fruit Ninja 、有名無料シューティング、そのほか画面が激しく動くゲームは軒並み映像のコマ落ち現象が発生したり、操作性が悪かったりする。
良くて iOS と同等である。

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Dungeon Defenders 以来、Android と iOS 双方でプレイできるアンリアルエンジンの話題作はないが、これはアンリアルエンジンで iOS 端末でも最先端に見える映像を実現すると、Android 端末ではろくに動かないのではないだろうか。
事実、Dungeon Defenders は映像美で押すタイプのゲームではない。

端末によって環境が異なりすぎる Android に比べ、iOS 端末の方がプログラムを最適化できる。
この事実が本体の性能以上に(と言っても、ゲーム用のベンチマークでは iPhone 4S が今のところダントツで性能自体もスマートフォン内で飛び抜けている)iOS 端末のゲームのクオリティを引き上げているのだろう。

Android がスマートフォンゲームの先端にくる日はまだ遠そうだ。

※これはあくまで予想なので、ゲームロフトがアンリアルエンジンのゲームを突然発表しても知りません。