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レビュー:Phoenix HD

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タイトル:Phoenix HD
ジャンル:弾幕シューティング
価格:無料
アプリ内購入:オンラインランキング、追加機体購入(各85円)
日本語対応:なし
Retina 対応:あり
販売元:Firi Games | Version:1.0 | GameCenter:実績対応 | 対応機種:iPhone / iPod touch / iPad

総合評価:3.5(かなり面白い)
+テンポよく進むゲーム
+敵撃破の爽快感
+独自の戦略性
+無料なのにフルゲームプレイ可能
−操作に少しだけ難が残る

Phoenix HD』はドラッグで移動して、オートショット、ボムがない代わりにHPがあって弾を少し受けただけでは死なないタイプの弾幕シューティング。
2010年に出た『Phoenix』の豪華版という位置づけで、全体的に演出やグラフィックが豪華になった上で基本無料になり、ユニバーサルアプリとして iPad にも対応している。

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ステージという概念がなく、敵を撃破するたびに新たな敵が現れて死ぬまで難易度が上昇していくゲームで、最大の特徴は何と言っても自動生成される弾幕
敵は6種類(1種類はレアボス)と少ないが、自機狙い・加速弾・ブーメラン・直線散弾にバラマキ弾など異なる弾を放つ砲台をランダムに搭載しており、出現のたびに攻撃方法が変わる。

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後半になると「どうしても避けられない」という弾幕が出現することもあるが、弾幕を発する砲台は1つ1つ壊すことが可能で、避けられないときはダメージが少なくなるようにしつつ砲台を壊していくことで「避けられない弾幕」を「避けられる弾幕」に変えることができる
この「瞬間的に敵の弱点を見ぬいて戦う戦略性」がハマりどころ。
避けられない弾幕は最小ダメージに抑えて切り抜け、厄介な敵から集中的に狙って弾幕を弱くしていくというのは独特だし、なにより弾幕シューティングで欠け気味だった「撃って破壊する」ということに意味を与えているというのも素晴らしい。

また、豊富に攻撃や回復などのアイテムが出現して爽快な演出と共に助けてくれるのだが、これは1つまでストックされ、2本指で画面に触ると使用できる仕組みになっている。
(すでにストックがある場合は取った瞬間に使用される)
「どのアイテムをストックしておくのか?」という戦略性がここにもある。

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プレイヤーの回避率などに応じて自動で難易度が調整される仕組みが用意されており、シューティング初心者でも普通にプレイできるように配慮もある。
また、追加機能となるオンラインランキングは世界各国で細かく集計しているので「日本では1000位だけども、自分の住んでいる地区では1位」というような楽しみ方もできる。
ゲームのバランスも旧作の中で1年かけて磨かれており、テンポも良くてゲーム部分はほぼ申し分ない。

ただ、操作性については多少疑問が残る。
指に対する相対操作は違和感なく動かせるし、指置き場がないが自機が画面端に行けないため指で自機が隠れることもない
だが、敵弾の当たり判定が見た目通りで(自機はコックピット部のみ)他の弾幕シューティングよりも大きめなこと、横から来る弾が指に隠れる局面があるのが時々気になる。

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本作と旧作の差は現在のところ演出面と販売方法のみだが、グラフィックの強化はかなり大きい。
貧弱だった背景は3パターン用意されて美しくなり、攻撃のエフェクトも派手に進化。
敵のディティールも細かくなり、プレイ時のフィーリングが良くなっている

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販売方法にしても、オンラインランキング機能の追加に85円、追加機体(2種)の購入にそれぞれ85円と非常にリーズナブル。
無料分だけでそれ以外は全てプレイ可能で、本当の意味で「プレイは無料、気に入ったら追加コンテンツを買ってください」というタイプのゲーム
旧作の購入者も含めて、DLしてみる価値あり。