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個人開発者に聞く!第2回【Dungeon Raid】作者Alexさんに聞く。【RTでゲームプレゼント有り!】 #gcpresent

Dungeon Raidって?
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Dungeon Raidは、一筆書きでタイルを消していく3マッチパズルと、RPGの戦闘・パワーアップ要素を合わせたユニークなゲーム。
見た目はイマイチ華がないが、戦略性の高い戦略パズルゲームでひたすらハマる。
当Blogでも評価4.5を獲得した数少ないゲーム。
(当ブログ内の紹介記事は「レビュー:ローグライクな傑作パズルRPG Dungeon Raid」)

海外掲示板を見たところ、なんとAlexさんは個人開発者の模様。
それなら、ということで早速インタビューしてみた。
今(ゲームキャストの中で)ホットな開発者、Alexさんに聞く!

==== Alexさんに聞く

gamevs01_03 まず、Alexさんについて教えていただけませんか?
どのような過程を経て個人開発者になったのか興味があります。
dunicon 私は完全に一人でゲームを作っています。
私は、12か13歳ぐらいのかなり早い時期からプログラムをしていたので、サウスウェールズ大学(オーストラリア)でコンピューターサイエンスを専攻して2007年に卒業しました。
私はソフトウェアを作ることに関して情熱を燃やしており、幸いなことに面白い技術をもった会社に雇ってもらうことが出来ました。
現在は余暇にDungeon Raidのようなゲームを作っていますが、その大部分はなんらかの理由のため終わっていません。

 

gamevs01_03 Dungeon Raidはとてもユニークなゲームです。
このゲームを作る過程やアイデアを思いついた瞬間を教えていただけないでしょうか。
dunicon Puzzle Questが最初に出て来たとき本当に楽しんでプレイし、マッチパズルと戦闘の組み合わせが素晴らしいと感じていました。が、ローグライクやアクションRPG(ディアブロのような)なんどもプレイできる要素がほしいと思っていました。
要するに、初心者からゲームに慣れた上級者までが20時間以上プレイするのではなく、10分から1時間程度の短い時間に連続してプレイできるものが欲しかったのです。
Dungeon Raidのデザインは単一のタイルを動かして入れ替えるより、一筆書きでマッチさせる方が、プレイヤーが盤面に与える影響が大きくなり、戦略性が生まれる、というところからスタートしました。
そこから、多くのゲームに関する決定が続きました。
先を見通して計画する楽しさと戦略性で、熟練のプレイヤーに歯ごたえと楽しさを与えることを重視し、同時に新規のプレイヤーに手探りで楽しむ要素で面白さを提供しようと思っていました。
例えば、LVUPごとに魔法がランダムに出てくる事で、特定の状況で何がベストな選択か思うままにいろいろな組み合わせを試せます。

 

gamevs01_03 Dungeon Raidのアップデート計画について教えてください。
日本のファンからはすでに、RPGっぽいプレイモードやタイムアタックなどが欲しいと声が上がっています。
dunicon Dungeon Raidはこれから数カ月間、定期的にUPDATEし続けるでしょう。
新しいゲームモード・要素・プレイの改善に対して、世界中の熱狂的なプレイヤーから24時間ずっと大量の面白い提案が来続けており、私はDungeon Raidが成長し、最適化されて世界中に拡がっていくことを切望しているので。
短期的には、現在メジャーアップデート版のversion1.3を作っており、そこにはアンロック・カスタマイズ式の職業システムがあります
そして、続くversion1.4では質問にあったようなタイムアタックなどの新しいゲームモードがあるでしょう。
同じように、魔法と敵に関しても常にゲームプレイにも変更と追加があります。

 

gamevs01_03 どのようにゲームを開発しましたか?
もし、有用なものなどがあれば是非我々に教えてください。
dunicon 2010年5月Dungeon Raidを開発し始め、11月のリリースまで余暇で開発し続けていました。
私はiPhoneや他の携帯にむけて開発したことがなかったので、ある面で見るとそれはほとんどが学習の期間でした。
他方では、仕事でWindowsと個人的に多くのゲームロジックとOpenGL(画像表現のための技術)の開発をしていたので、C++とOpenGL ESを使用することでDungeon Raidにその多く経験をそのまま使用できました。
アップルのしっかりしたiOS開発者向けドキュメントとチュートリアルに加えて、多くのBlogとiPhoneチュートリアルが役に立ちました。
中でもJeff LamarchenoのiPhone開発Blogは最も役に立ちました!
そして、チュートリアルのNeHeシリーズはOpenGLゲームを書くことへの最も良い段階的な手ほどきです。
過程がアイフォンでは少し異なっていますが。

 

gamevs01_03 なぜ、AppStoreという場所を選んだのでしょうか?
dunicon 私はしばらくローグライクのタイルマッチングゲームのアイデアを放っておいていましたが、PCがふさわしいプラットフォームと思えなかったからです。2010年の早い時期にiPhoneを購入し、このゲームにはモバイルが最適で、AppStoreが素晴らしくて容易に販売できる場所と確信しました。
AppStoreは巨大でとどまるところを知らない市場であり、iPhoneがおもしろいタッチインタフェースを提供していたので、好奇心の強いプログラマとして、私は、iPhoneのゲームを開発を学ぶと決めました。

 

gamevs01_03 Dungeon Raidを含めた2つのアプリをリリースしてみて、AppStoreには実際どのような印象を抱きましたか?
dunicon AppStoreは、お金を稼ぐことを望む独立系の開発者にとって、際立って良い販売チャンネルだと思います
他の場所と異なり、そこに立つための障壁は非常に低いです(1年あたり90$とソフトウェアを開発する能力だけです)し、世界規模の販売網があるのでAppleが30%をとった後でも潜在的な可能性は非常に大きいです。
とても多くのアプリケーションが利用可能なので、かなり素晴らしいゲームでさえも潜在的なユーザーやiPhoneのBlog・サイトから注目をあびるのは難しく、長い間無視し続けられるという危険もありますが。

 

gamevs01_03 世界規模では小さいと言われていますが、日本の市場についてどのように思いますか?
dunicon 日本の市場でのDungeon Raidの人気は私にとって驚きでした。
このゲームは少しの英語圏向けの宣伝しかしておらず、完全に日本はターゲットから外していたからです。
今現在、日本はDungeon Raidの2番目に大きい市場(1番はUSになります)で、日本の売上は非常に大きくなりつつあります(当Blogで紹介した日)。
私は日本人のゲームプレーヤーに非常に感謝していて、彼らがゲームを楽しみ、(うまくいけば)今度の無料バージョンアップを楽しんでくれるのを非常にうれしく思います。
そして、のちのち日本語対応という形で感謝を示すでしょう。

 

gamevs01_03 もし、できるなら、あなたの次のゲームについて構想を教えていただけませんか?
dunicon 定期的なDungeon Raidアップデートと共に、私は2、3の新しいiOSゲームを計画しています。
リリースされるべき第1弾は素早いアクションと、ユニークなカードゲームを混合した、収集要素とやり込み要素が強いものになるでしょう。
もう片方が見下ろし型のSFの世界観で、主人公の性格や行動によって環境が変わり、数十年スパンで物語が続くみおろし型RPGで、女神転生のペルソナ3/4のようになるはずです。
両方のゲームがまだ開発初期なので、ゲームのコア部分をテストし続けている状態です。

 

gamevs01_03 iOSのゲームに限らず、好きなゲームを教えてください。
dunicon 私はPCやiPhone、及び現在あるゲーム機全てでかなり多くのゲームをプレイしており、私の最も好きなジャンルはRPG(JRPGと洋物RPGの両方)です。
iPhoneではPuzzle Quest2が最近のお気に入りで、PCではFall out:New Vegasを非常に楽しんで終えました。

 

gamevs01_03 AppStoreでの値下げ競争についてどう思われますか?
dunicon AppStoreでは価格を抑える圧力があると思いますし、それは本当だと思いますが、私はゲームのために良い方向に働いているかもしれないと考えています。
iPhoneの安いゲームの増殖は、結局他のプラットフォームの価格も引き下げ、DL販売の良さを立証するかも知れません。
AppStoreぐらい大きい市場では、独立開発者に関しては安価なゲームでも販売してさえ販売するのが財政上実行可能であると思います(私自身の売上高も非常に高いので…)。
特に低価格帯では強いでしょう。

 

gamevs01_03 最後に、日本のファンになにかコメントをお願いします。
dunicon もう一度Dungeon Raidの日本のファンに感謝します。
そして、ゲームのアップデートで(日本人のファンにとって)プレイするのがさらに面白く、興味深くなることを望んでいます。 :)



インタビューを終えて
まず意外だったのが、彼にとって日本市場が非常に大きい、ということ。
Dungeon Raidの売上は非常に高く、Alexさんの計画ではUSの売上がほぼ全てだったのが、現在はJPが追い上げている(当Blog、他のブログで紹介した日から日本Storeで有料アプリ販売数で30位台程度を常にキープしている)。
個人で優良なゲームを作れるのであれば、日本市場も十分な稼ぎになる規模である、ということだろう。
今後、有力な個人系開発者のゲームがどんどんローカライズされることもありうる。
日本の市場規模が大きくなり、面白いゲームがどんどん売れて、どんどん日本語化される展開を期待したい。
ただ、この意見はひたすらに個人開発者視点(しかも余暇を利用して)なので、企業にとって厳しい状況というのはより一層進みそうだ。
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また、Rocketcat Games、Fourrsaken Mediaなど私が好きなゲームを出している海外の会社にインタビューを繰り返して思ったのが、「日本でウケるゲーム開発者は日本のゲームも好き」というのがあるのではないだろうか。
Alexさんはペルソナシリーズなど日本RPGのファンでもある(なにせ、彼が今つくっているゲームの1つは女神転生がモチーフである)。
そう思うと、Dungeon Raidのシステムも日本人が馴染みやすいRPG戦闘要素に思える。
日本の遺伝子が入っていると思われる彼の次回作、次々回作の構想も非常に興味深い。
ゲームキャストBlogでは日本語化や次回作など今後も情報があり次第、彼のニュースとして伝えていく予定だ。


プレゼントのお知らせ
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Alexさんより、ゲームキャストBlog読者向けにDungeon Raidのコードを頂いたので、抽選で5名様にプレゼント。
twitterでgamecast_blogをフォローしていただき、この記事について#gcpresentというタグがついた状態でツイート・もしくはリツイートしていただけばエントリー完了。
・#gcpresentのタグが絶対入ること
・記事へのリンクがあること
・記事タイトルが分かること
・@gamecast_blogをフォローすること

を忘れずに!
特に赤字の部分、前回はRTしているのに忘れている方が多かったので注意。
エントリー受付期間は2011/2/10、12:00までで、抽選結果はDMにて2/11までにお知らせする。


Dungeon Raidを遊ぼう!
少々複雑なゲームだが、Dungeon Raidは間違い無く面白い。
私の1年2ヶ月のiPhoneゲーム生活で4.5を付けられたゲームはたった3本。
ゲーマーなら是非プレイしてもらいたい…が、このゲームはちょっと複雑。
ということで攻略記事を用意させていただいた。

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Dungeon Raid攻略 基礎知識編Dungeon Raid攻略 戦術編と2種類。
とりあえず何も知らないところから遊びたければ基礎知識編を、なれたら戦術編を見よう。
この漫画のとおりスコアが上がることうけ合いだ。
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Dungeon RaidのDLはこちら(itunes)