ゲームキャスト

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ゲームキャストの2010年を振り返ってみる

月間10万PVを達成したのでBlogの歴史を振り返ってみる記事。
長い上にゲーム情報もないので読みたい方だけどうぞ。
短縮していうと2011年もよろしくお願いします、ということで。

あと、文中のアクセス・ユーザーなどの表現はPV以外全てユニークユーザー数のこと

ブログを始めたきっかけ
2010年3月からブログを開始した。
きっかけは単純。
無料ゲーム探し始めて、自分好みのものが全然見つからなかったから。
自分のやったゲームをひたすらに書いて、他の人の参考になればいいかなという程度だった。
PVも気にしていなかったし、アフィリエイトもいれていない。
ゲームキャストという名前もiPhoneもAppも入っていない、SEO(検索に引っかかりやすくする作業)的にも良くない名前だ。
ついでにHaypi Kingdomというゲームにハマったので、翻訳して他の人間を巻き込もうとしていた。
year2010matome01
同時期にHaypi Kingdomの日本語訳サイト(現在絶賛放置中)を作成し、製作者に伝えたところ「Link share使いなよ」と言われたのでアフィリエイトも登録。
行き当たりばったりで、純粋に気が向いたときに記録をつけたかったのだ。


意識の変化
続けていると、日に5人、10人と閲覧者が増えてくる。
自分の記事で人が増える、ちょっとした経営シミュレーションのようで楽しかった。
しかし、このシミュレーションをより楽しむためには、より多くのゲームをプレイしてレビューする必要がある。
そこで壁にぶつかった。
検索に引っかかる大手サイトで「神ゲー!」などと煽るように紹介されたりしているものが、あまり面白く感じられず、新たなゲーム探せなくなってきていた。
自分がゲームマニアなせいか、一般を相手にする企業系サイトと感性がだいぶ異なっていたようだ。
また、レビューを信じて購入したゲーム内容が「レビューと異なる」「バグで起動しない」など話にならない事もしばしば。
(なんのタメのレビューなんだよ!)
と苛立ち、ゲームの発掘と正確な情報を得るためtouch arcadepocket gamerなど海外サイトを見るようになる。
そして、「自分以外にも同じような思いをしている人がいるかもしれない」と、閲覧者を増やすためではなくゲーム難民に情報を届けたい気持ちが強くなっていく。
なぜか日本にはiPhoneゲーム専門のコアゲーマー向け情報媒体が存在しない。
普通のアプリを紹介しつつゲームも…というのは限界があるのかもしれない。
そして、既存のゲームニュースサイトもiPhoneに偏るだけのものを見いだせずにいるのだろうか。


サイトの方向性模索
Sentinel 2の攻略を探してiPhoneACさんと出会う。
year2010matome02
当時はレビューがあまり検索に引っかからず、攻略サイト中心だったが、一目見て「これだ!」と思った。
丁寧な攻略と分かりやすいレビュー。
まさに欲しかったものだった。
その1月後に、Puzzle-App.comさんを発見。

「レビューだけを続けるスタイルで、これらの先達をそのまま模倣しても意味があるのだろうか?」


と悩みつつ、「単純にゲーム好きである自分を押し出して差別化しよう!」と考えるが、そこからが迷走の始まり。
「ゲームプレイ日記」「攻略」「ゲーム制作を始める」「値下げ情報」「海外記事翻訳」など、様々な記事が始まっては消えた。
ゲーム制作についてはプログラマが忙しくなったのと、Blog更新作業が膨大になったので立ち消えた。
書きやすい口調を求めて「ですます」「だ、である」調を切り替え、レビュースタイルもたびたび変更。
最初はスタイル変更に合わせて記事を全部書き換えてみたりしていたが途中から諦めた。
結局、「自分が情報を求めて来るゲームファンだったら何を見たいか?」という事から、「レビュー」「ニュース」「値下げ」の3本柱に絞った。
最終的にレビューメインのPuzzle-App.comさんとも、攻略メインのiPhoneACさんとも差別化されたと思っているが、どの企画も全部またやりたい…と思う。


拡大の軌跡
ひたすらに試行錯誤を繰り返し、サイト名を変え、ドメインを変え…いろいろ迷走しながらもアクセスは増えていった。
特に大きかったのは巨大掲示板こと2ちゃんねる(以下2ch)。
アクセス解析を見ると来訪者が大きく増えた日は必ず2chで紹介されており、紹介されるたびに毎日の来訪者も増えていっていた。
「2chで記事がコピーされてますよ」とか、「応援しています」という2chから来た方のコメントが来るようになり、人の温かさ感じた。
この時期、更新が大変でへばりかけていたが、乗り切れたのは見に来てくれる方のコメントのおかげ。
昔からこちらに来てくださっている方がありがたいのはもちろんだが、この時期は2ch経由の方が拍手などでメッセージを多く残していってくれたのが印象に残っている。
2chはある意味ブログの恩人と言える(ので、嫌う方がいるのを承知であえて書いた)。
そうこうして7月には来訪者が日に100人だったブログは12月には最低300人へ成長し、私は更新のペースを掴むことに成功した。
それだけでも驚いていたのに、そこからまたアクセスが激増する。
まず、様々なサイトに紹介され、来訪者が100人ぐらい増えた。
しかし、そんなものは序章に過ぎず大物が次にやってきた。
それはごりゅごさん
ゲーム専門サイトではないのに紹介されたその日だけで200以上のアクセスがあり、かつ翌日以降もかなりのアクセス数増があった。
今では日に最低600人からのアクセスがあり、毎日増え続けている。


ゲームショップになったとき
ゲームソフトのDL販売が始まったとき、「既存の小売店が無くなって、ネットで販売するんだな」と漠然と思っていた。
しかし、現実は「小売がAppStoreにまとまって、AppStoreがプッシュしないとゲームが売れづらい」という状況が発生していた。
「メーカー→小売→プレイヤー」だったのが、「メーカー→AppStore→プレイヤー」となり、AppStoreがある意味殿様商売なのであまり販促をしてくれない。
強力な宣伝媒体が少なく、小売が死に、日本では小売だけでなく話題にならないゲームまで殺されていると私は考えている。
12月01日、酒を飲んだ勢いか「現実の小売に代わってメーカーとプレイヤーをつなげるオンラインのゲームショップになれればいいな」とブログで宣言。
ただ、この時点では「ネットでレビューを書くサイトは全てゲームの売れ行きに関わっており、ある意味で小売のような役割を果たしている」という概念的なものだった。
私の目から見れば、iPhoneACさんも、Puzzle-App.comさんも、その他どんなアクセスの小さい、始めた頃の1日2日しかこないゲームキャストですら全て小売店(実態は宣伝媒体だが)だったわけだ。

しかし、12月16日の大作ラッシュ時に事情が変わる。
なんと、1300人もの来訪者があったのだ。
「自分はiPhoneゲーム情報の発信源として認知されている!」
すでに自分はゲームショップとして機能し始めていると確信した瞬間。
この時からiPhoneのゲーム情報の発信を増幅させ、この界隈を賑やかすことを考え始めた。


もう1つの事件
実は影でもう1つの事件が起きていた。
twitterでつぶやいたゲーム関連のつぶやきに関して、大手のゲームメーカーさんより「取材なら受けますよ」と連絡があったこと。
すでに読者から「ゲームショップ」と思われている自分が、メーカーから見ても(少なくともそのメーカーからは)「販促」に値する存在とみなされている可能性があるということだ。
これがどう転がるかまだ分からないが、結果的に自分が目指していたメーカーとプレイヤーを繋ぐ道筋を手に入れたように思える。
取材、などしたことがないのでどうなるかわからないものの、ゲームファンがゲーム会社に取材できるまでになるという地点にきてしまったのだ。
とは言え、素人が偉そうにゲームを評価しているので実際にメーカーの方と会うときはだいぶ恥ずかしい。


ユーザーがサイトを作る
ということで、月間10万PVまでとその影響などをまとめてみた。
感じたのはゲームキャストが読者に支えられていたんだな、ということ。
サイトの方向性は確かに運営者が決めるが、それは車をつくるような作業でスポーツカーを作っても燃料がなければ動かない。
読者=燃料で、PV数やら細かいコメント、他のサイトの方の紹介など、見ている側のフィードバックをやる気の燃料としてサイトが動いてきたと思う。
それどころか、自分一人では絶対果たせなかった「ゲームメーカーへの取材」の道まで実現しそうだ。
燃料をもらった上に道を作ってもらったという、恐ろしいまでのありがたみ。
初期から来てくださっている方、最近の方、全員に本当に感謝している。

ふらふら成長を続けるゲームキャストを来年もよろしくお願いします。