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レビュー:荒削りだが面白いカードバトル Heroes Blade

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タイトル:Heloes Blade(m)
ディベロッパー:SP & SP Inc.
プレイ時Version:1.03
ジャンル:カードバトル
価格:230円

マジック・ザ・ギャザリングのようなカードバトルゲーム。
マナ(MP)を消費してカードからモンスターを召喚したり、魔法を使い、相手のHPが0になるまで戦い抜く。
オンライン対戦はないものの、ゲーム自体の面白さとRPGのようにLVUPしていける1人用で十分すぎるほど遊べる。


本格カードバトル
AppStoreのカードゲームというと、フリーミアム(基本無料で課金でアイテムが手に入ったりする)モデルの「イマイチ」なカードゲームが多かったが、ついに本格的なカードバトルゲームが登場。
マジック・ザ・ギャザリングのようなトレーディングカードゲームというとわかる人にはわかるかもしれないが、ここでは解説しておく。
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まずプレイヤー、「スペル」「ミニオン」の2種類のカードを購入して組み合わせ、自分だけのデッキ(カードの束)をつくる。
このとき、同じカードは3枚までデッキに入れることができる。
スペルは「特別な効果をもつ使いきりの魔法」、ミニオンは「死ぬまで戦ってくれるモンスターを召喚する持続性の魔法」である。
どちらもマナを消費するので、デッキ内には使用するカードに応じて適当な割合でマナを入れなければならない(マナのみ例外として無制限にデッキに組み込むことが可能)。
いざ戦闘になると、
1.カードを1枚補充する
2.カードを出す(マナカードは1ターンに1枚までで、それ以外はマナが許す限り無制限)
3.スペル使用・ミニオン召喚・ミニオンの特殊能力を使用する。
4.砂時計マークをタップしてターン終了、ミニオンが敵を攻撃する
を繰り返すこととなる。
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ルールはシンプルだが、スペルやミニオンの能力に応じて展開は様々。
デッキの総枚数に制限はないが、多くし過ぎると目的のカードが来づらくなるし、少なすぎるとすぐに手札が尽きてしまう。
限られた条件の中で工夫して戦うカードバトルの土台はきっちり出来上がっている。

Goldでどんどん強化
カードゲームには「カード購入」タイプと「ランダムで入手」タイプがあるがこのゲームは前者。
試合に勝つと手に入るGoldでカードを購入する。
購入できるカードはステージによって異なり、レアリティの概念がないので欲しいカードが入手自体は比較的楽。
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だがミニオンカードには成長要素があり、Goldを払うことで最大2段階進化させることができるのでそれだけで終わりではない楽しさがある。
低レベルのミニオンが単純に弱いわけではなく、強化した分コストも増えてしまうのでちょっとした悩みどころ。
この手のゲームはカードを選ぶ選択と、ランダムで配られるカードを使いこなす戦術で構成されるが、Heroes Bladeではプレイヤー自身も強化できる。
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「初期の手札を多くする」「ライフの強化」「ミニオンに反撃」などなど。
豊富な強化要素があり、1人用プレイも単調にならずRPG的に自分を強化して楽しめる。

発展途上だが楽しい
コンピューターゲーム的なところを生かし、面白いオリジナルのゲームになっているもののまだまだ荒削り。
ヘルプが親切ではない、バグがまだ多くときどきカードが出せなくなる(終了してバックグラウンドのアプリを削除してから再起動すると直る)、iPhone版は画面が狭いのでターゲットが選びづらいなどまだまだ出たてならではの難点。
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ゲームモードも1ステージに4人表示される敵を選んで順番に戦うだけの味気ない1人用モード(計7ステージ)、1台のiPhoneを使用しての対戦プレイ(決まったGold額でデッキを構築するか、1人用で倒したキャラのデッキを使用できる)しかない。
Goldで強化する能力「15%の確率で手札補充が2枚になる」などランダム要素は理詰め派には向かないかもしれない。
だが、それでもゲームは面白い。
対戦のテンポもいいし、入手するカードがランダムではないので「この試合が終わったらあのカードを買ってデッキを修正しよう」などと先を妄想しながらプレイできるのでやめどきを失うこともあるほど。
将来オンライン対戦・新カード追加を約束しているなど未来にも期待できるし、バグやメニュー画面での反応の遅さがなくなれば絶対に化ける一作。
未完成な部分も多いが、カードバトルゲーム好きには十分おすすめできる。


トシの評価(5段階)
評価は2.5(楽しめる)の値段並みとしたが、荒削りな部分が多い面を考慮しただけでゲームとしての面白さはそれ以上。
ヘルプが整理されてバグが直れば3.0以上、オンライン対戦と追加カード次第では4.0以上は付けられそうな期待感がある。
ランダム性がオンライン対戦時に納得出来るかどうか、カードの能力調整が将来の評価の要となりそうだが、ポテンシャルは十分感じられた。
アップデート後にまたレビューしたい。
今回はリンクにiPad版も表示しておくので、iPhoneだけの方は注意を。

総合:2.5(楽しめる)
+オリジナルのカードバトル
+独特なカスタマイズシステム
+戦闘テンポはかなり良く1人用でも楽しめる
-まだバグが多い
-ヘルプが不親切
-iPhone版はターゲットが選びづらい
-カードが多くなるとデッキ構築が面倒
-画面表示に分かりづらい部分がある

iPhone版Heroes Blade (m)の詳細はこちら(iTunes)
iPad版Heroes Bladeの詳細はこちら(iTunes)
iPad体験版Heroes Blade Liteの詳細はこちら(iTunes)


ちょこっと攻略
このゲームの分かりづらい部分を軽く説明。
カードの種類
マナ・スペル・ミニオンの3種類。

マナ
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マナは1ターンに1枚のみ出すことが可能。
赤・白・黒と3種類あり、カードごとに必要とする色が異なる。
赤は攻撃的、白は防御力が高く平均的、黒は邪魔をする特殊能力が多い傾向にある。

スペルカード
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スペルは自分の番であればいつでも使用できるカード。
スペルによっては使った後、目標をタップして選ぶ必要がある。

ミニオン
ミニオンは自分の番に使用し、前列・後列に3体ずつの最大で6体まで配置できる。
召喚したターンは攻撃もできないし、特殊能力も使えない。
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説明テキストにCancastとある特殊能力は行動できるミニオンをタップし、そのまま指をターゲットまでスライドする(軌跡が残るのでタップできているかはわかりやすい)と発動。
代表的な特殊能力は以下の通り。
Ranged…目の前に味方がいても攻撃可能(目の前に味方がいなければ後列からも攻撃可能)。
Stun…Stunのあとに続く数字と同じだけターンが経過しないと動き始めない
Cancast…1ターンに1度、タップすることで特殊能力が使える(説明はミニオンカードをタップすると確認できる)

戦闘のルール
右上のミニオンから前列・後列の順番で攻撃する。
目の前に敵ミニオンがいない場合、プレイヤーのHPに攻撃力と同じだけのダメージを与える。
目の前に敵ミニオンがいる場合、ミニオンに攻撃する。
ミニオンに与えるダメージは0~攻撃力の間でランダム。
攻撃力が相手ミニオンの防御力以下の場合はダメージが与えられないことが多い。

プレイヤーの能力(Treat)
Mana Boost…ゲーム開始時からLVと同じだけランダムな色のマナを所持してスタート。
Wisdom…ゲーム開始時にLVと同じだけ余分にカードを持ってスタート。
Toughness…プレイヤーのHPが増加する。
Cunning…カード補充のたびに15×LV%の確率で1枚余分にカードを補充できる。
Criticals…ミニオンを召喚したとき、10×LV%の確率でミニオンの攻撃力と防御力が1増加し、召喚したターンから攻撃・キャスト能力が使用可能。
Spike Shield…プレイヤーが攻撃を受けるたび、攻撃したミニオンに50%の確率でダメージを与える。最大でLVダメージまで与える。

その他
デッキの構築・プレイヤー能力の強化・カードの購入は全てStoreで。
1ステージの敵は雑魚3人にボス1人。
雑魚を2人以上倒すとボスに挑戦できるが、ボスに負けるとまた雑魚が復活してしまう。